細木 数子(ほそき かずこ 1938年4月4日 - ) 占い師。東京都出身。
東京成徳高校中退。 10代でコーヒー店を経営し、20歳で銀座にクラブを開き実業家として活躍。 21歳の時に結婚その後間もなく離婚。波乱万丈の人生を経て1982年から六星占術に関する著作を次々に発表して一躍有名になった。 銀座時代(1983年)に、終戦の詔書に携わったという陽明学者の安岡正篤と、六星占術の禁を犯し、六星占術で言うところの自分の「大殺界」の真っ最中に再婚したが同年死別。 結婚当時、安岡は85歳と高齢だったこともあり、遺族とは訴訟合戦となった。 著書は100冊以上に上り、その売り上げは総計3900万部以上と言われ、「占いの本を世界一売った人」としてギネスブックにも掲載されている。 京都府内に豪邸があり、多数の高価な骨董品やブランド物は『ウンナンの気分は上々。』などテレビ番組で紹介された。 愛のエプロンでは、大変(料理の)腕前がよく、ジャッジマンからも「最高だ!」と言われ評判となっている。 2003年頃からテレビ各局で人生相談を行う特別番組が20%前後の高視聴率を叩き出すようになり、各局が争奪戦を繰り広げ「視聴率の女王」とまで呼ばれる。 |
スピリチュアルにハマる人、ハマらない人
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これは“スピリチュアルにハマらない人”の本です。 |
「ここ精神科でしょう?だったら先生、(説明しなくても)私が何を悩んでいるかくらい、わかるんじゃないの?こっちが話さなければわからないなんて、インチキじゃん」
精神科医である筆者の診療室を訪ねてきた若い女性の発言だそうな。思わず笑ってしまったが、今や精神科の現場で“この手のエピソード”は珍しくもないんだそうな。
何しろ、「死んだ人間が生き返ることがある」という質問に大学生の24%が「ある」と回答したというから笑えない話である。
筆者はこうした問題意識から出発して、今の“スピリチュアル”の特徴は、前世でもオーラでも守護霊でも何でもいいのだが、その助けで、「“私が”“楽して”幸せになりたい(お金持ちになりたい、素敵なカレが欲しい等)」…という、極めて個人的で現世的な欲望に向かう傾向が強いと分析する。
オウムのように「この穢れた世界を救済したい」というような発想にはつながりにくいかわりに、既存の宗教もここまで身勝手な欲望にストレートには応えてくれない。ということで、「手軽」「オシャレ」「癒し」など様々な“案内人”や“商品”をお手軽価格で供給する“スピリチュアル産業”が隆盛する。
…という“見立て”は面白いのだが、実証面が弱い!
他の方も書いていらっしゃいますが、あくまでも筆者の“気分”を表明した、というレベル。評論じゃなくて、エッセイですね。
とはいえ、「昨今のスピリチュアル・ブームって何なんだ!?」と疑問に思っている人にとっては、ある見方を与えてくれるものではあると思う。
個人的には、逆に、一回くらい○原さんの番組見てみるか、という気分になりました(笑
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この人の特徴 |
現在のスピリチュアルブームには私も思うところは多々ある。スピリチュアルな思想を提唱する方々のそれぞれの主張がどうのこうのというよりも、自己の思索、判断を容易に放擲してしまうスピリチュアルマニアのありように問題を感じるのだ。
その点をテーマとした点においてこの本が意義のない本だとは言わない。
だが、香山リカという人の論理の展開の特徴というものが、そもそも自分の気分が先にあってそれを正当化するために理屈を並べるようなところがある。他の著作においてもそうだ。
精神医学者だからこそ書けること、また、書かなくてはならないということが何も書けていない。
あくまで個人の意見のレベルを出ていないところがこの人の限界なのかなと思ってしまう。
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香山リカにハマる人、ハマらない人。 |
確かに内容的に「手薄」な書である事は否めないと思う。
しかし、このタイミングで、いわゆるスピリチュアル・ブームに一石を投じるのは、勇気のいったことと思う。
常に一線に居続け、リテラシーの一助となる言論を提供しようとする著者の面目躍如かと。
わたしがいちばん面白く読んだのは、理論的に指摘する箇所、
《もちろん、「超越世界だと思っていたところは実は、外的世界より内側の中間領域で、守護霊、オーラ、前世、臨死体験などは現代人にとっての新しい移行対象である」などといえば、
スピリチュアルを信奉する人は激しく抵抗するであろう》P125
つまり、昨今のスピリチュアル・ブーム現象で言うところの「守護霊」「前世」などは、
あたかも超越世界を語る言説のようでいて、その実、中間領域から発せられる「むなしさ病」を癒すタームに過ぎない、という訳だ。
そう思って「オーラの泉」を観ると、著者の意に反して、わたしには、「人間というものは仕方の無い生き物だな」という感慨と同時に、「人間て、なんて愛しい存在なんだろう」と人間愛に目覚めたりして(笑)。
本書を支持する人も、支持しない人も、批評が決して人を幸せにはしないことを覚悟して理解しておくべきだ。
香山リカさんよりも、イハラさんや、美輪さんはじめ、ゲスト達の方が、どう観ても幸福そうではないか!?
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底の浅いスピリチュアル感想文 |
昨今のスピリチュアルブームの勝ち組の代表格が江原啓之氏を中心に取り上げて批判することで本を売りたかっただけなのか、中身があまりにも薄い。ページ数も少なく文字も大きく、おそらく急いで書き上げたものとお思います。
江原氏を批判するのであれば彼が英国で学んだスピリチュアリズムの源流であるシルバーバーチを取り上げる必要があるし、そのシルバーバーチに和風(先祖霊など)の味付けをしているのが江原氏であると言う事が分かるはず。また、この本には江原氏を指して「自ら作った因果の法則」とあるが、とんでもない間違いでゴータマ・ブッタは因果の理法を最初に言っているしキリスト教の聖書には有名な「まいた種は刈り取らねばならい」も因果の法則と同じである。また、ジェームスアレンもスピリチュアリストではないが「原因と結果の法則」との題で欧米では100年以上も続くロングセラーで因果応報について説いている。けっして江原氏のオリジナルではない。
これらのことにはまったく触れず表面だけをなぞり、しかも江原氏以外の前世や守護霊やカルマを語る何人かの登場人物がこの本に出てくるが、巧妙にも同じ事を語る大御所の細木和子が出てこない。これはテレビ出演することのある著者の配慮なのか・・・
この本は間違いや主観が多く、スピリチュアルブームに一石を投じることになるとは思うがその一石はほんの小石にしか過ぎない。
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意欲的なんですが、主観入りすぎ・・ |
江原さんもなみちゃんも「自分さえ幸せになればいい」なんて
説いてはいなかったと思うのですが。
それはまず自分が幸せでないと、他人にも優しくできる余裕なんて
生まれないから・・という根拠での発言ではなかったかと。
特に江原さんは自己中心に走りがちな人たちへの手厳しい発言も
多いですから、これは的外れだと思いました。
(私は前世や霊は気にしない人間ですので感想もノータッチ)
女性向けの本にありがちな
「成功=ブランド好きのリッチになること」って決めつけはどうよ?
という辺りは鋭いな、と感心しましたが。
あと佐藤富雄さんは私的にはスピリチュアルではない・・と思います。
読者も著者が思うほど浅墓ではなく、
何でも本に決めてもらうワケじゃなし、
異常なほどのめり込む人はそれこそ少数では?
どうせこういう本を出すならシンパとアンチ両方の意見も
調べてみてほしかったと思います。
ただ発行のタイミングを読む力は大したものですw