第2次改造
2000年2月3日執筆

第2次改造への経緯
 せっかく改造した286Vですが、実は使い道を全然考えていませんでした。そのため、改造後は何に使うわけでもなく、友人に見せびらかして自慢するぐらいでした。
 そんな286Vに転機が訪れたのは去年(1999年)も押しせまった頃のこと。日頃、パソコンには見向きもしないうちの奥さんが、何気なく「私もホームページが見たい」と言うではありませんか。これはチャンス。即座に「うん、それなら専用のパソコンを用意して・・・」などと舌先三寸でうまく言いくるめ、半ば強引に、奥さん専用ホームページ閲覧用パソコンを用意する方向に持っていきました。もちろんパソコンを用意すると言った時に、頭にあったのは例の改造286Vです。
 パソコン初心者向けには何だかんだ言ってWindows98を選択せざるを得ませんが、改造286VのAMD5x86−P75ではいささか役不足です。そこでここは思い切って、CPU、マザーボード、ビデオカードを新調し、ソケット7系の高速CPUを使った最新DOS/Vマシンに改造することにしました。

マザーボードの選択
 元のマザーボードがBabyATなので、この規格の新しいマザーボードを買うのがあらゆる面で楽です。ただしケースは改造286Vですから、空間的な制約があります。
 右図は改造286V内のマザーボードの配置です。図中の紫の領域で示されているように、1/3ほど電源もしくは5インチベイが上に覆い被さっています。このため背の高いパーツが付いていると、マザーボードの取り付けは不可能となります。
 運悪くほとんどのマザーボードは電源部分にメモリースロットが配置されています。SIMMならまだ何とか収まるのですが、DIMMはよほど背が低くないと電源と衝突して使えません。CPUも同様で、最近の製品は486と異なり巨大なヒートシンクが必要になるため、電源や5インチベイと衝突しない位置にソケットが付いている製品を選ぶ必要があります。
 ただでさえ選択肢の少ないBabyATマザーでこの制約はきつかったのですが、あちこちの通販サイトで探した結果、TwoTopでAI5VG+という製品が改造286ケースにうまく収まることが分かり、即、注文を出しました。余談ですが、選択に当たって通販サイトのマザーボートの写真が、パーツの位置確認に大変参考になりました。
 AI5VG+はVIAのVP3チップセットを使用し、L2キャッシュ512KB、AGP×1、PCI×4、ISA×2、DIMMスロット×3、SIMMスロット×2(←重要)を持つPC97対応のマザーボードです。

CPU・ビデオカード・CD−ROMの購入
 最初はAMDのK6−2にしようと思っていたのですが、買い物に行ったパーツ屋でCyrixM2−300が¥3000で売っているのを目にして、Cyrixフリークの血がうずき思わずこっちを買ってしまいました。
 グラフィックカードは以前に中古で購入したRiva128ZX搭載AGPバスのカードです。CD−ROMは特価セールの時に買った、加賀電子の32倍速ATAPI−CD−ROMです。

HDD内蔵のための工作
 5インチベイにCD−ROMを入れることにしたため、リムーバブルケースでHDDを装着するのはやめて、内蔵することにしました。
 オリジナルの286は、5インチベイの隣にあるスペースにHDDを内蔵できるようになっていましたが、改造286も同じ所にHDDを取り付けましょう。
 右の写真がオリジナルのHDD取り付け部の金属板です。これにIDEのネジ間隔に合わせて穴をあけます。
IDEディスクを金属板に固定します。ケースに固定するとこんな感じになります。

組み立て
 一度分解し、新しい部品を使って再度組み立てるだけです。
組み上がりCPU・拡張カード部分

第2次改造。完了です。

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