直角三角形の頂点にある東国三社の三つ穴灯篭
東国三社の息栖神社(いきすじんじゃ)・鹿島神宮・香取神宮を結ぶと、位置関係が直角三角形になる事が知られている。東国三社の位置wikipediaに書かれているが、正確な直角三角形ではない。
息栖神社と鹿島神宮(本殿)の距離は9.1km、香取神宮と息栖神社の距離は8.6km、鹿島神宮と香取神宮の距離は13.4km。√(9.12+8.62)=12.5<13.4なので、東国三社の三角形は、鈍角三角形。約98.4度。
しかし、この東国三社に三つ穴灯篭がある事は知られていない。
香取神宮(千葉県香取市)の三つ穴灯篭
- 香取神宮の楼門脇にある三つ穴灯篭。左上
- 寛政と刻まれている。クリックで拡大。右上
- 香取神宮の拝殿に向かって右側にあるもの。左下
- 香取神宮本殿。右下
息栖神社(茨城県神栖市)の三つ穴灯篭
2011年11月9月撮影。息栖神社は天鳥船神アメノトリフネを祀る。
- 息栖神社の三つ穴灯篭。上左
- 文政酉年(1825)九月作成。上右
- 猿田というのは猿田彦の末裔か。右
『日本書紀』に猿田彦は「鼻長七咫(2m)、背長七尺」という誇張的な記述がある。天狗の原形あるいは大陸西方の出身を思わせる。
鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)の三つ穴灯篭
左右を比べると三つ穴が∴∵と逆になっている。∴と∵を重ねると六芒星になる。六芒星は二つの正三角形の組み合わせ
鹿島神宮は建御雷神=武甕槌神タケミカヅチを祀る。
平安時代に、「神宮」の称号で呼ばれていたのは、伊勢神宮・鹿島神宮・香取神宮の三社だけだった。
伊勢神宮の石灯籠には六芒星が刻まれている。伊勢神宮と籠神社の六芒星
- 鹿島神宮の∴三つ穴灯篭。上左
- 鹿島神宮の∵逆三つ穴灯篭。上右。
- 鹿島神宮鳥居。右
東国三社の祭神と国譲り
「国譲り」の神話とは。
天照大御神アマテラスが国を譲るよう、大国主神にせまる。出雲の国に派遣された三神は大国主神から国を譲り受ける。
三神とは、天鳥船神アメノトリフネノカミ、建御雷神タケミカヅチノカミ、経津主神フツヌシノカミで、それぞれ、東国三社の祭神となっている。
出雲の国譲りに関与した三神が東国三社に祀られるのは何故か。
三つ穴灯篭の由来
香取神宮の社務所の方は、三つ穴灯篭の由来を教えてくれなかった。ヒントは「武士の発生」だとか。
私が知る限り、現存する三つ穴灯篭の製作年代は江戸時代から、昭和20年ぐらいまで、である。古代から存在する神社に、三つ穴灯篭が江戸時代あたりから奉納されたのは何故なのか。 推測すると、その頃、弾圧されていた集団が、結束の証しとして、また、その集団が古代から、天皇家を支えてきたという主張をする為だったのでは、ないか。その集団とは。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。