Phono Equalizerの再生波形:アナログの穴

CDプレーヤーの再生波形:デジタルの穴を見たので今度はアナログの穴=フォノアンプの波形変形を覗いてみる。

果たして機種によって<DACの場合のように波形上の差異が表れにくい>かどうか。それぞれのフォノアンプの音の違いの理由も分かるかもしれない。

一応DACの測定波形と比較するためにも5.5kHzの正弦波、三角波、方形波、ノコギリ波を入力して以下の結果を得た。周波数が違えば違う結果が出るだろう。WaveGene>DAC+LPF>アナログ出力では既に変形が起こるのでWONDER FG-20 Digital (8bit) Function Generator でオッシロで入力波形を見ながら観察した。ちなみに台形波をOnkyoのSE-U55XでとりこんでWAVファイルにしてFFTでみるととんでもない波形になった-どこか手順を間違えているらしい。

  1. WONDER FG-20 Digital (8bit) Function Generator の出力波形:Code00, 01, 17, 295.5kHz sine/triangle/rectangular/saw-tooth waves generated by digital oscilator  
  2. NF式(安井氏設計)Otecで入手したPhonoユニットNFEQ:  
  3. CR式の究極LCR式(窪田氏設計−タンゴのイコライザユニットEQ-600Pを使った):  
  4. NF-CR式(窪田氏設計)終段にハイカットのCR(本来はMC用):

方形波のRIAA再生:RIAAのフィルター定数で100Hzあたりから方形波はナイフ状の切っ先波。10Hzではかまぼこ状の方形波で100Hzに向かうに従い切っ先が鋭くなり100Hz以上は上図のように完全な切出。

アッ!以上の測定は根本的に間違っている!RIAAだということを忘れていました。

アナログの可逆性:方形波を逆RIAA回路を通してフォノアンプに入力したら5.5kHzはおろか、100kHzでも方形波が再生できました。下が100 1K 5.5K 100KHzの画像です。

Rectangular waves reproduced by inverse equalizer+RIAA equalizer

CDではこのRIAAのように録音再生で可逆性のあるフィルターを使っているとは思えない。

デジタルの波形と比べてどちらが酷いのか?オッシロでお絵かき遊びの程度しか知識がない私には判断できませんが、調整されたフォノアンプ同士の波形の違いはあまり顕著に現れないようです。


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