ネット対戦モード
ネット対戦機能の実現は、公開当初のリードミーには「夢」として語られていました。
その夢を実現すべく何度もプログラミングにチャレンジしたのですが、私の知識不足でソースを汚し苦しんだあげくの挫折、を繰り返していました。
これまでは先人が大勢いたネット上にも情報はほとんどなかったし、個人ではリアルタイム対戦のゲーム制作は無理、と質問掲示板でスバッ!と切り捨てられたこともありました。
夢の実現に疑心暗鬼のまま、私はO2システムというHSPネットゲーム制作環境を試しました。
チョイ!と動かすだけなら簡単でした。
そして、思ったように動かないボクサーをテスト環境で確認すると(やはり同期は無理、こりゃ時間の無駄だった)なんて思いました。
「ネット対戦は断念します」
公式HPにそう発表すると、しばらく気持ちが楽になったのを覚えています。
オフラインモードの充実に力を注ぐ形での制作続行、確かに実写でボクシングはこの時期にほぼ完成したのかも知れません。
(長かった制作作業もそろそろスローになっていくのかな…)
そんな中、かつて「カードでボクシング」という兄弟作品を制作した鳳蛋氏が「ポリゴンでボクシング」という技術的にとても優れた作品を作り上げました。
立体で表現されたリングの中で立体ボクサー達が多彩なパンチを交錯… そこには2Dでは決して辿り着けない、夢のような世界が広がっていました。
が、驚くべき点はもっと別のところにありました。
(LANを用いて離れた二台のマシンを用いての対戦ができます。)
リードミーに書かれてあるその説明は、ネット対戦を断念していた私にとってとても衝撃でした。
その後、次々とポリボク公式ブログで発表されていくスパー成功の報告。
ある夜、枕元にある片面広告の裏面にネット対戦実現最大のネック、"キー情報の送受信方式"に試行錯誤、私は照明をつけたまま眠ってしまった。
眠りに入る寸前なのか、もしくは寝てからなのか…
突然、頭の中でアイデアが合体した。
(キー情報が相手に届くまでの時間を計測、自分のキー入力の反映をその分だけ遅らせれば!)
急いで、この思いつきをメモすると、明日のプログラミングに備えて照明を消しました… (久々にぐっすり眠れた!)
ローカル環境での完全同期に成功、実地?検査のため、テストプレイヤーを募集すると多くの方が参加してくれました。 (心から嬉しかった〜。ありがとうございます。)
さらには鳳蛋氏から多くのサンプルを提供していただきました。 (キー送受信の仕組みは、"鳳蛋エンジン"と勝手に私は命名、ソースの中にも"ここから鳳蛋エンジン"と記載してあります。)
第一回テストプレイヤー杯も無事に終わり(無効試合もありましたが…)、実ボクネット対戦版の公開を目前に控えていたある晩…
寝床で目を閉じるとグルグルと目が回ってしまった。 プログラミングの苦労やテストプレイヤーの皆さんのご協力、明日から世界中のユーザーと繋がるであろう実写でボクシングの中にいる自分自身のボクサー画像…
床に横になりながらも目が回ってしまい、普段の意識が白い一本の線だとすると、その瞬間だけその線がいくつもいくつも重なってきて白く明るく頭の中がいっぱいに満たされた。
光に満たされた画面の中の俺がふとこちらを向いた。キャプチャーした記憶のない動き、その表情はまったく見えないがなんとなく笑っているような気がする。
背景の光が強すぎてもう見ることができなくて、目を閉じるとジワ〜ッと熱い感覚。
あの恍惚感、なんだったんだろう…?
2006年春、正式公開いたしました! テストプレイヤーの皆さん、ご協力に感謝します。
〜 キーレスポンスの遅延(半分解決)
〜
キー入力からイッテンポ置いてから画面の中のボクサーが動きます。これは今後の通信環境の整備に期待するとしか言いようがありません。ま、これも味だと思えば?
残念ながら、一瞬のタイミングを逃さずにカウンターを叩き込むような戦法の再現は難しい現状。 ですが、テストプレイヤーの皆さんの多くはADSL環境でテストをしてくれているので、もしかしたら次世代
光タイプの通信環境ならもっとストレスを感じないかも知れません。
・2006/5/21現在、光通信と光通信の対戦だと、遅延値は0に限りなく近くなりました。カウンターも充分に狙えます♪
〜 フル画面でプレイできない(半分解決)
〜
ネット対戦はウィンドウ画面のみでプレイ可能です。ですが、これは私のプログラミングテクニックの向上によって克服できるかも知れません。惜しいところまでは辿り着いていますが…、進行状態は休止中? 鳳蛋氏のアドバイスにより、ネット対戦のフル画面化に1.73で成功しました。が、使用したDLLが古いため、チャットでの日本語入力に辿り着けず…。現在、フル画面をオプションで選択した場合、日本語非対応英語入力のみとなっております。あなたが外人なら是非チャレンジしてください!(外人ならここの文章を読めない!)
そして、チャット画面に英語ばかり入力する対戦相手に対して怒らないでね〜。
テストプレイに参加してくれている皆さんに日々感謝しながらの作成しています。この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいと思います。
「ありがとうございます!」
更には"O2システム"というHSPプログラミングによるネットワーク環境を、無償で利用させてくださるオニタマ氏に感謝しています。
「ありがとうございます!」
ちなみに現在では、開発者の自宅にあるPCをジムサーバーとして24時間運用しています。O2サーバーは他の用途にも使用するらしいので、通常はジムサーバーに入室してください。
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