川島郭志
川島の試合は終了のゴングまで目が離せなかった。
「超絶テクニック」と「打たれ弱さ」の融合がもたらす
綱渡りのような緊張感…
相手の攻撃範囲に捕まるたびに
我々は息を飲んだ。
が、川島本人は毎回涼しい顔をして
死線から脱出するのだ。
手痛いダメージを相手に与えて…。
川島はヨネクラ・ジム期待のルーキーだった。
「10年に一人の逸材」と言われた大橋を超える
「100年に一人の逸材」と宣伝され昭和63年にデビュー。
川島はアマでの豊富な実績・経験を元に
1RKO、4RKO、3RKO…
と順調にプロの選手を沈めてきた。
が、4戦目にプロ魂の塊といえる選手が
川島の行く手に立ちはだかる。
ピューマ渡久地は試合前から川島を睨みつけ威嚇した。
幼少の頃からボクシングの英才教育を受けて育った川島に対して
路上ファイトを繰り返してきた悪漢、渡久地…
フック主体の野性的な攻撃+渡久地独特の迫力に
エリート川島は逃げ腰を隠せない。
序盤こそ互角に打ち合ったが、徐々に手数が減少してしまう。
ついには6R、渡久地の連打を浴びダウン
そのまま立ち上がれない川島の姿。
それはまるで、プロVSアマの縮図のように感じられた…
将来の世界王者を期待されていた川島が
東日本の新人王にさえなれない現実…
川島のボクシングはここで裏路地に迷い込む。
ジムの先輩、大橋の必殺コンビネーション
(ボディ→アッパー)を習得して
実戦でも多用するのだが、これが失敗だった。
川島は大橋のようなタフな選手ではない。
決して相手の正面に立ち止まってはいけなかったのだ。
結果、川島光夫との試合で1RKO負けを喫する…
この2敗で誰もが
「川島には世界は無理だ。」
と思っただろう。
しかし、川島本人は絶対に腐らなかった。
幼少の頃から夢見た世界チャンプを諦める訳にはいかない。
自分の弱点を冷静に受け入れ
独自のテクニックを完成させたのだ。
「絶対に相手の正面に立たない!」
「常に自分の距離を保つ!」
「絶対に顔面を打たせない!」
川島はついに自分のボクシングを手に入れた。
連戦連勝を繰り返し、夢にまで見た念願の世界王者になったのだ…
遠回りになったが、あの2敗がなければ
世界タイトル6度防衛という偉業は達成できなかったはず。
川島のベスト・ファイト、
エスピノ戦を見たことのないファンがいたら
是非、見てもらいたい。
むっちゃくちゃ、かっこいいですよ!
指名挑戦者エスピノを完封!
「川島、誰に負けるのか?」(試合後、解説の大橋氏の発言)
投稿
私が本格的にボクシングを観戦するようになったのは、
1980年代の終わりからでした。
この頃、日本ボクシング界は低迷しており、
大橋選手がチャンピオンになるまで日本人世界挑戦、
連続失敗数21という状態でした。
この後は、世界チャンピオンが何人か生まれましたが、
いずれも長期防衛というのは見られませんでした。
(強かった大橋選手も、あのリカルドロペス選手に
2回目の防衛戦で敗れてしまった・・・。)
世界戦の内容も、微妙な判定が多かったり、
その結果勝者になっても顔は傷だらけという試合がほとんどでした。
(KOで、ベルト奪取という試合は何試合かあったが、
防衛戦ではほとんど無かったと記憶している)
その結果、私の世界戦に対する日本人ボクサーの印象は、
「長期防衛が出来ない」「防衛戦は微妙な判定」「勝っても顔が傷だらけ」
というものでした。
そんな感じで数年間ボクシングを観戦していた時、川島選手が現れました。
この選手のプロフィールを見たとき、
世界の頂点に立った鬼塚選手や、
日本ボクシング界のトップクラスだった、ピューマ渡久知選手を高校時代に破り、
その華やかな経歴とは裏腹に2つの敗戦から
這い上がってきたというもので、期待が膨らみました。
試合はチャンピオンからダウンを奪い、
ベルトを奪取するという内容でした。
防衛戦でも、フルラウンド戦ったにもかかわらず
ほとんど傷の無い顔をしていたり、
ほとんど見たことが無かったKO防衛を複数見せてくれたりして、
長期防衛を果たし、先に紹介した私の日本人ボクサーに対する
悪い印象を全てぶっ飛ばしてくれました。
(防衛初期の頃は世界戦でのKOが無く、
マスコミに色々言われていましたが、
後半の複数に渡るKO防衛により
そんな声も一緒にぶっ飛ばしたのもかっこよかった。)
そして現在解説者になった川島さんも
非常に分かりやすい解説で好感が持てます。
(徳山選手対名護選手の試合でのサウスポーに対する足の位置の解説など)
選手時代も、解説者となった今でも、素晴らしい川島さん。
次は川島さんのジムから
スーパーチャンピオンが生まれる日を夢見ています。
(でんでん丸氏)
川島選手とは面識もありませんが、以前15年前私がボクシングを本気でしていた頃、
川島選手のお父さんにセコンドを何回かしてもらいました。
インターバルの時に相手にアドバイスが聞こえないように、
ものすごく顔に近くでアドバイスを受けたのが今でも印象にのこってます。
正直あんまりインターバルでやすめなかったです。
でもアドバイスにはとっても勇気づけられました。
(井内氏)
川島選手を初めて見たのは、世界チャンピオンになる前のアラン田中戦でした。
高校生の時に、たしかテレビ朝日の深夜の録画放送だったと思います。
後で雑誌を読んで知ったのですが、
1Rに相手の頭の硬い部分をたたいて右の拳を傷めてしまったそうです。
しかし、まったくそんなことを感じさせない動きでした。
相手のアラン田中選手は川島選手に触ることもできず、
川島選手は倍速のスピードで左手1本で有効打をあて圧倒していきます。
たしか川島選手の5RKO勝ちだったと思います。
その試合で、相手をスピードで圧倒してしまう川島選手の大ファンになりました。
その後、世界チャンピオンになりましたが、
他の世界チャンピオンよりテレビで取り上げられることが少なかったような気がして、
何故こんな素晴らしい選手を取り上げないんだと思いました。
なかなか、こういう天才肌のテクニシャンの選手はでてこないのではないでしょうか。
HP楽しく拝見させて頂きました。ありがとうございました。
(愛知県 J.I氏)
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