蘭園訪問記その8  <大和農園洋蘭部3回目>


大和農園さん3回目の訪問は2回目の訪問から半年後の2003年9月です。
前回の経験をふまえ、社長さんに事前連絡を入れましたので「親株ハウス」に再度入らせていただくことができました。もちろん、いつものように第二温室にも御邪魔させていただきました。

やはり最初は第一温室へ。 いきなり adductum が開花しています。初めて見ました。それと品種名は覚えていないのですが、フラグミの交配種が鮮やかな朱色の花を咲かせていました。沖縄で夏越えできれば購入するんですけどね。 9月という時期ですが、やはり何かしらパフィオが開花しています。

この訪問で是非購入しようと思っていたのは Memoria Hirohisa Kawai です。この株の兄弟株がインターネットで出始めた頃で、派手な色彩好みの私としては少々高値でも購入しようと決めていました。これは「親株ハウス」に置いてあるからという社長さんのお言葉で早速温室へ。 幸運にも花芽付きが1株だけあったので即購入を決めました。驚きかつ感激したのは、同じく親株ハウスにあった Orchid Zone 交配の超有名品種 S. Gratrix。 最後の1株を即購入しました。日本での初開花からおそらく5年以上経過していると思いますが、やはりこの品種は外せません。

そして見つけました。サンデリアナムを。 ひと頃に比べると格段に安くなったとは言え、それでも私にとっては大金です。栽培が難しいということもわかっていましたのでしばらく悩みましたが、やはりこういう機会を逃してはおそらく2度とサンデリアナムを手元に置くことはできないと思って購入を決めました。現在も不意に調子を崩すのではないかと毎日冷や冷やしていますが、本当に少しずつ生長しています。もちろん、開花せずに枯れる可能性もあるのですが、今では購入して良かったと思っています(思うようにしています)。しかし、親株ハウスにある株を合計するといったいいくらになるんだろうと、つい浅はかなことを考えてしまう自分が情けない・・・。

再び第一温室に戻り株選びを。こちらでも偶然 platyphyllum x sib. を見つけてしばらく悩みましたが、株の状態の良さに惚れて購入。しかし、残念ながら枯れてしまいました。申し訳ないです。ここに来るたびにいつも、roths. x sib. ('Mt. Kinabaru' x 'Rex') を見ては買おうかどうか悩んで結局購入には至っておりません。 ホームページでもリストに記載されていたのですが、株の状態がいいんですよ。 でも開花までまだしばらくかかりそうなので、既に7株の未開花ロスを持っている私としては二の足を踏んでしまいます。でも、もう少し株が大きくなったら購入するかも・・・?

何回足を運んでも新しいパフィオに出会うことができる大和農園洋蘭部さんに是非一度足を運んでみてください。興奮かつ感激の連続です。大和農園さんのホームページに掲載されている品種は、本当にごくごく一部のみです。必ず社長さんのアポを確認することと、第二温室へ案内してもらうことを忘れずに。第二温室は多花性だけではなく、パービ系の品種も結構数があります。もちろん、時間に充分にゆとりを持ってお出かけください。


蘭園訪問記その9  <大和農園洋蘭部4回目>


2005年12月5日、午前中に「フジナーセリー」さんを訪問した後、そのまま新幹線と電車を乗り継いで大和農園さんへ向かいました。途中、新幹線からの乗り換え改札口で切符を取り忘れるというハプニング。 モノレールこそ2年前から運行していますが、電車を乗り継ぐという日常が無い沖縄人の失態です。ただ、驚いたことにこういうミスも迅速に対応できるシステムになっているんですね。 てっきり再発行手続きをするのかと思いきや、「岡山から乗車した」という申告だけですぐに私自身が購入した切符を返却してもらいました。うーん、凄い。

最初に訪れてから3年目、前回から2年振りの訪問ですが過去3回の事は鮮明に覚えています。早速売店に挨拶して第一温室へ。 ちょうど社長さんがいらっしゃいました。そして今回の訪問で初めて2代目にお会いしました。昨晩アメリカから戻ってきたばかりということでしたが、届いたばかりの梱包苗を箱から出す作業を行っています(鮮やかな besseae !)。この景気と相まって厳しい蘭業界ですが、若い世代が育たなくては本当に先が見えなくなってしまいます。これからの御活躍に期待しています。

フジナーセリーさんもそうでしたが、訪問する前は「思う存分スナップ撮影をしよう」と意気込んでいるのですが、いざ株選びを始めるととてもとても・・・。ただ、ともにホームページを持たれている蘭園さんなので開花株は順次公開される筈です。第一温室、第二温室ともに私からすると物凄い数の整形花のステムが上がっていました。それ以外にも迷って止めた Kevin Porter、Fumi's Delight、Emma Decker、malipoense、wenshanense、、YS 交配の Conco-bellatulum、シグマト系各種・・・、花芽が出ている株を数え上げたらきりがありません。 いつみても物凄い数のパフィオに狂喜乱舞。 しかも私は整形花に手を出していません。 これで整形花にはまっていたらとんでもない筈です。

今回購入したのは(fanaticum x micranthum)、同じく(fanaticum x micranthum)、以前枯らしてしまった DomenicaFanaticum、今年の3月に通販で購入したものの1株枯らしてしまったwenshanenseRuby Leopard、同じく Ruby Leopard(Nightshadow x Macabre)、同じく (Nightshadow x Macabre)Double BellDouble Trixmalipoense の 12株。 ちなみに1株はサービス。 他にもかなりの割引をしてもらったのでフジナーセリーさんと併せて「航空チケット代が往復分」うきました。感謝感謝です。ちなみに今回購入した株でどれが一番の掘り出し物か? と問われれば・・・、Domenica でしょうか。 以前購入した株を枯らしてしまったので余計に愛着を感じます。もちろんそれだけではなく、私が個人的に注目している Psyche の遺伝子が入った品種であること、国内でほとんど見かけないこと、ネットで見かけるこの品種を用いた実生が非常に良い感じで咲いていることなども魅力です。非常に株の状態が良かった bellatulum ('Shu' x 'Hamazawa')(開花も始まっています)、そして迷って止めた Frank Hughes 'Eureka' AM/AOS は「次回」ということで。 

非常に恐縮したのですが、夕食を御馳走になりました。そこで社長さんからお聞きした様々な蘭談義の内容は一応非公開です。ただ、ブログの中でぽろっという事があるかも? 例えば前日に開催された「関西パフィオギルド」の様子など。 直接蘭園を訪問することのできる者の特権ということで御勘弁を。 

これで4回目の訪問になりますが、今回が最も心に残る訪問となりました。今回は特に社長さん、2代目にかなりの時間を割いて貴重な話を聞かせていただいたので格別です。帰る時には「来年はいつ来ようか」とすぐに考えてしまうほど無尽蔵の在庫を誇るパフィオの宝庫。 次に御邪魔する時にはさらに新しい驚きがあるのでしょうね。 実は是非購入したい株があるのです。その1株でフジナーセリーさんと大和農園さんから購入した総計 24株に匹敵する金額。 それでもほとんど日本で見かけることのないその品種を購入する事を夢見ています。



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