2004年12月1日(水) 1.<合格発表その1>
インターネットでの午前9時半からの合格発表で、自分の番号を確認いたしました。雑記帳にも書きましたが、ここでも叫ばせてください。
      やったー!!!
今年の合格状況は以下の通りとなっていました。

 受験申込者数  216,830人   (210,182人)

 受験者数     173,457人   (169,625人)

 受験率         80.0%      (80.7%)

 合格者数      27,639人    (25,942人)

 合格率         15.9%      (15.3%)

            ( )内の数値は平成15年度の実績

 ※合格判定基準
  50問中32問以上正解(登録講習修了者 45問中27問以上正解)

どの項目を見ても平成15年と変わらないように見えますが、一つ非常に異なる点があります。最後の「合否判定基準=足きりライン」です。昨年は「35点」でした。今年は3点も低い「32点」です。つまり、今年の試験が例年に比べて難易度が高かったということです。確かに難しかったです。過去問で全く見たことの無い問題や、滅多に出ない問題(贈与税)も出ました。専門誌では「法律そのものよりも実務的な内容を問う問題が多かった」と評価していました。年明けからは、そういう事を学ぶ実務講習に臨むことになります。頑張ります!



2004年12月2日(木) 2.<合格発表その2>
昨日の続きになりますが合格状況をもう少し。沖縄県の合格者は198人でした。27,639人中の 198人ですから比率にするとわずか 0.7% ですね。ただ、専門誌情報では関東だけで受験者数の5割を超えていますから特に少ないという訳でもないようです。強調しておきたいことは、沖縄県の実際の受験者数 1,106人に対して 198人の合格ですから、沖縄県での合格率は 17.9%であり全国平均を上回っています。素晴らしいことです。今だから言えますが実際の試験は2時間があっという間に過ぎてしまい、マークの塗り方が雑になってしまいました。マークし直す余裕もなかったので、それによるマイナスを心配していました。また、模擬試験ではマークにずれがないか(例えば問10の答えを問11のところにマークしてしまうミスのこと)を確認するのですが、本試験ではその余裕もなかったです。本当に安心しました。

今日、正式に合格通知書が届きました。同封されていた実務講習申込書に目を通し、速攻で記入して郵送しました。驚いたのは第T日程(この日程を選択すると沖縄でスクーリングを受講することができますが、この日程から外れると東京、大阪、名古屋のいずれかに行かなくてはなりません)は先着順なんですね。知らなかった・・・。



2004年12月5日() 3.「<宅建で学ぶ法律と出題傾向>
今日は日曜日で時間があるので、宅建に関する事をひとつ。宅建試験に際し学ぶ科目について。大きく4つに分かれます。

T.権利関係法令・・・
全50問中15問の出題
 民法全般(相続、賃貸借、債権、契約、他多数)(10問ないし11問)
 借地借家法(2問)
 区分所有法(1問)
 不動産登記法(1問ないし2問)

U.法令上の制限・・・
全50問中10問の出題
 都市計画法(3問)
 建築基準法(3問)
 国土利用計画法(1問)
 土地区画整理法(1問)
 農地法(1問)
 宅地造成等規制法・その他の法令(森林法、自然公園法その他)(1問)

V.宅建業法(三大書面、クーリングオフその他多数)・・・
全50問中16問の出題

W.その他の法令・・・
全50問中9問の出題
 税法(3問)
 地価公示法及び不動産鑑定評価(どちらか1問)
 住宅金融公庫法(1問)
 不当景品類及び不当表示防止法(1問)
 土地・建物に関する知識(2問)
 統計資料(1問)

青文字の科目別出題傾向は、年によって1、2問の変動はありますが、ほとんど上記のような傾向にあります。法律によっては、例えば地価公示法など本当に表面的な事だけを学んだものもあります。逆に宅建業法は、実務に深く関わる事なのでほとんど全ての条文を暗記する必要があります。総じて15程度の法律を勉強する必要があります。


2004年12月7日(火) 4.<「不動産鑑定士」ガイダンス>
雑記帳でも書いていますが、宅建の勉強で覚えた知識をさらに活かすために、年明けからの実務講習と合わせて同時並行でもう一つ資格取得のために勉強しようといろいろ情報収集をしています。昨日の事になりますが、不動産鑑定士のガイダンスを聴きに行きました。

名前だけは知っていますが、ガイダンスで初めて試験の概要がわかりました。ただし、これは平成16年までの概要で、
平成16年度から試験制度が変わります。その概要はまだ資料ができたばかりで、そのガイダンスは年明けになるということでした。

T.民法(論文式2問)・・・50点 x 2問 = 100点

U.行政法規(5肢択一40問)・・・2.5点 x 40問 = 100点

V.鑑定評価理論(論文式4問)・・・50点 x 4問 = 200点

W.経済学(論文式2問)・・・50点 x 2問 = 100点

X.会計学(論文式2問)・・・50点 x 2問 = 100点          

計600点満点中、合格ラインはほぼ6割。ただし、各科目ごとに暗黙の足きり(5割5分前後)があると言われている。また、合格者はUの科目を8割以上得点している。

以上となっています。宅建とはまるで試験内容が異なると聞いていましたが確かにその通りでした。確かに問題数で言えば宅建と同じ 50問なのですが、宅建試験のように1問1点ではなく、論文記述が得点の大半を占めます。さらに、宅建は4肢択一ですが、不動産鑑定士の場合は5肢択一となっています。4肢でも頭を抱えるのに・・・。
来年からは上記の「択一式40問 + 論文式10問」が、「
短答式(択一式を含む)40問? + 論文式10問」に変わり、さらには短答式は行政法規に加えて鑑定評価理論も加わることになるそうです。短答式というのはおそらく「穴埋め」のことでしょう。

書くのも気が重いのですが、宅建で得た知識を活かせるのは、行政法規(5肢択一)の
40問中20問のみです。つまり、600点中 50点のみです。
以前にも書きましたが、やはり不動産鑑定士は漢字検定、英検の「1級」だなぁ。高校で勉強したことの復習でなんとか対応できる「2級」とは異なり、全く聞いた事のない事柄が多数出てきます。次は18日に行われる「司法書士」のガイダンスを聴く予定です。


2004年12月12日() 5.<単元別内容/統計資料>
今日からしばらくは宅建で学ぶ個々の単元内容を紹介したいと思います。年明けからの実務講習を前に、もう一度個々の単元を振り返って頭を勉強モードにしておきたいという気持ちがありますので。まず最初に謝っておきます。すみません。本来ならば試験問題順の「民法」からすべきなのでしょうが、民法は内容が幅広く苦手な科目だったので最初に説明するには難しすぎます。そこで、わかりやすくしかも点数が比較的取り易かった最後の方から、順に遡っていきたいと思います。でも勉強するのは民法を必ず最初にするべきです。これを最後に残しておくと挫折しますので。

「統計資料」は、
毎年必ず1問出題されます。内容は、前年度の全国の地価公示、新築住宅着戸件数、不動産取引件数などです。例えば全国、三大都市圏、地方の地価は、商業地、住宅地、工業地で前年度と比べて何%上下したとか、新築着戸数で戸建て、アパート、マンションはどれだけの数字で前年度に比べ上下したのかとか、前年度の不動産取引件数は土地、住宅の賃貸、販売などでどれだけの数字だったのか、などです。しかし他の問題も出るので的をしぼれません。今年がそうでした(不動産業の売上高前年比)。

毎年必ず出題されるとわかっているので是非得点したいところですが、結論から言えば、ここは確実に取れるとは言い難い科目です。何故ならば、前年度の数値が出題されるので過去問を見てもしょうがないし、上述のように参考書に載っていない事を出題するからです。でも傾向としては上の青文字に絞られるので、試験直前に個々の数字は覚えておくべきです。

私はこの問題は本試験で正解しました。正解肢の数値を何となく覚えていました。

2004年12月14日(火) 6.<「行政書士」ガイダンス>
昨日の事になりますが、「行政書士」のガイダンスへ行ってきました。この資格も不動産鑑定士同様、名前だけ知っていた資格です。「マンション管理士」を取得された方のプロフィールを見ると、宅建を取得しているのは当然として、「行政書士」を取得している方が多いのです。その理由を確かめる意味もありました。

今回のガイダンスで概要を把握することができました。言わば「公的書類作成のプロ」ですね。


試験日: 例年10月の第4日曜日(宅建の翌週です)

試験科目: 
・法令40問(択一式35問・記述式5問) → 憲法・民法・行政法・行政書士法・戸籍法・地方自治法・商法・労働法・税法・基礎法学・住民基本台帳法・行政不服審査法など

・一般教養(択一式20問) → 国語、政治・経済、国際社会、社会、時事、歴史、理科、数学など

合格基準: 
試験科目ごとの得点がいずれも満点の 50%以上であり、かつ、試験全体の得点が満点の 60%以上


話を聞いて驚いたのは、宅建と勉強が重複するのがほとんど無いこと。担当の方に、宅建と行政書士をダブル取得している方が多い理由は?とお聞きしたのですが、「行政書士の業務の中に、建築業などの職種の会社設立に関する書類作成が含まれているからでは?」というお答えで、特に重要な関連性はありませんでした。一応、宅建でも民法の基礎を全般的に学びますので民法は頭に入りやすいのだとは思いますが、行政書士で出題される民法はわずか5問のみ。不動産鑑定士と同じく、宅建で得た知識を活かせるのはやはり 10%以下という状況です。宅建と行政書士をダブル取得している方が多いのは(あくまでも私の印象です)、私と同じように、特に業務上の関連はないのだけど、せっかく宅建で得た法律知識をもう少しステップアップさせたいという意欲かもしれません。

試験の合否を分けるのは、意外にも一般教養との事でした。
一般教養はすなわち雑学の事で、行政書士の受験者の声を聞くと評判は良くありません。つまり、法令で高得点でも一般教養が5割取れないと足きりにひっかかる訳で、「なんでこんな雑学を国家試験で問うのだろう」という意見が多いようです。実は行政書士は年度によって合格率が全く異なり、それも疑問の的でした。平成14年は 19.2%の合格率が、平成15年は何と 2.9%です。今日のガイダンスで、昨年の合格率の低さは一般教養が5割以上取れていないためだということがわかりました。

総じて言うと、行政書士は司法書士や税理士という難易度の高い資格を取得するための足がかり的な資格で、法律全般を学ぶには入りやすいとうことがわかりました。


2004年12月16日(木) 7.<単元別内容/土地・建物に関する知識>
「土地・建物に関する知識」は、毎年必ず土地1問、建物1問の計2問出題されます。内容は、土地は 1.地形名称と 2.そこが宅地として適しているか、建物は 1.構造的なこと、2.建築基準法的なことですが、土地よりも範囲が広くなります。出題例としては、扇状地は地盤が安定していて宅地に適しているのか、木造建築の軸組工法とツー・バイ・フォー工法の違い、建物の開口部は床面積の何%以上でなければならないか、などです。

ここも「統計資料」同様、毎年1問ずつ出題されるのがわかっているので得点したいところですが、「どちらか1問は確実に取り、2問取れればラッキー」みたいな感じだと思います。個人的には土地は過去問を復習すれば比較的易しいですが、建物はそうとは言えない出題があります。今年がそうでした(鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さ)。専門誌によると、今年の「建物」の問題は2級建築士試験程度だったようです。

私は2問とも本試験で正解しました。ただし、「建物」は本当にラッキーな正解です。


2004年12月19日() 8.単元別内容/不当景品類及び不当表示防止法
不当景品類及び不当表示防止法は、
毎年必ず1問出題されます。その名の通り不動産業における不当な顧客の誘引を防止するためや、公正な競争を確保するために立法されたものです。広告を含めた「表示」全般に関わるものなので出題範囲は多岐にわたり、例えば駅から物件までの徒歩による所有時間を広告で表示する場合は、道路距離 80mにつき1分間を要するものとして算出するとか、「新築」という文言は建築後1年未満であって、使用されたことが無いものであるという意味で用いるとか、温泉地又は旧跡などの名称を用いる場合は、その温泉地等から直線距離 1,000m以内に当該物件が所在していること、などです。ここは宅建に関する勉強でも一般常識で解ける問題が多く出題されるので、重要な得点源となります。

しかし私は間違えました。実際の正解肢とマークしたものと2つに絞り、悩みに悩んでマークしたものが間違えたというパターンです。あまりにも安易に考えすぎて勉強不足の感が否めません。


2004年12月21日(火) 9.<単元別内容/住宅金融公庫法>
住宅金融公庫法は、
毎年必ず1問出題されます。その名の通り住宅金融公庫法に関する問題が出題されますが、宅建業法ではごく一部のみを学びますので難しい問題は出ません。例えば、建物の区分による貸付金額の限度、貸付金の償還方法、金融機関に対する業務委託の内容、などです。文字だけ見るとかなり難しそうな内容みたいですが、他の法律に比べると問われることにひねりがありません。

「その他の法令」9問の中でこの問題は落とせません。重要な得点源です。逆に言えば、ここを落とすと悔やみきれない1点になる可能性があります。

私はこの問題は本試験で正解しました。過去問を繰りかえし解いていれば充分解ける問題です。ただ今年は災害の多い年でしたので、あまり出ない「災害復興住宅」に関する問題が出ました。


2004年12月23日(木) 10.<実務講習説明会>
昨日の事になりますが実務講習説明会に行ってきました。久しぶりに学校に行ったところ、今回の宅建試験の合格者が掲示されていました。
なんと 37人の合格者でした。N先生のおかげですよ!! 沖縄県における合格者が 198人ですから、私が通った学校の人数だけで 19%近くを占めることになります。あらためて先生の講義、励ましに感謝です。

昼の部の説明会は私を含めて10人以下でした。おそらく夜の部の方に多数の方がいらっしゃるのでしょう。もちろん、知った顔もあれば知らない顔の人もいました。説明会とは言っても、合格通知書に同封されていた実務講習申込書に記載されている事項と特に変わりは無く、30分足らずで終了しました。今回の実務講習は、例年と異なりかなり早い日程になっているようです。落とす試験ではないのですが、それが油断とならないように気をひきしめて頑張りたいと思います。


次ページへ続く

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