SCO
高分子成形加工(Polymer Processing)、コーティング、繊維形成(溶融、乾式紡糸)関係のコンサルティング、ソフトウエア開発を専門とするコンサルタントです。
また、STEP(ISO 10303) AP227(3次元プラント設計情報規格)の国際共同開発経験もあり、この分野でもお役に立てます。

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7. アメリカの美味しいレストラン(4)
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Aliotos(サンフランシスコ)
シーフードは、ボストンやサンフランシスコが有名ですが、ボストンは残念ながら行ったことがないので、主にサンフランシスコのシーフードについて書いてみようと思います。シーフードレストランは少々値が張りますが、蟹やエビ好きの日本人にはホッとできる場所でもあります。

サンフランシスコのシーフードといえば、ご存知のフィッシャマンズ・ワーフ(Fisherman's Wharf)ですが、対岸のソーサリト(Sausalito)にもたくさんあります。あちこちの店に行ったわけではないですが、フィッシャマンズ・ワーフでは、4、5軒トライしたことがあります。結局、中心部にあって、誰でも目につく「Alioto's」に落ち着きました。
Aliotos2
Aliotos(サンフランシスコ)


シーフードレストランに行けば、先ずはロブスターや蟹、それに生牡蠣などを食べるのが典型的なパターンでしょうが、カリフォルニアワインと共に食べるこれ等の料理は、なるほど結構なものと言わざるをえません。シーフードレストランでは、日本で言う伊勢海老もロブスターと同程度の値段で食べることができ、ついついこっちを選択したりすることもあります。しかし、殻は大きくても、伊勢海老の場合はゆでると身が縮むようで、硬くなってしまい値打ちが無くなるように思います。刺身であれば、だんぜん伊勢海老ですがね。

Georges
GEORGE'S(ラ・ホーヤ)
高級リゾート地と言われる、サンディエゴの近くのラ・ホーヤ(La Jolla)で、シーフードを売り物にするレストラン「GEORGE'S」で、魚を食べたことがあります。アメリカ人が好む白身の魚マヒマヒ(mahi-mahi、シイラの仲間)をトライしました。マヒマヒは日本人には馴染みのない魚ですが、淡白な味で口に合います。その料理自体は、ムニエルのようなもので、ここのレストランは何料理かと聞いたところ、California cuisineという答えが返ってきました。アメリカ、フランス、日本等の料理をミックスして取り入れた、新しい流行の店だそうです。

8. アメリカの美味しいレストラン(5)
Nippon
Sushi Bar Nippon(サンディエゴ)
アメリカでの日本食レストランとなると、書くことがたくさんありすぎて困るようなものですが、適当な値段で美味しいとなると限られるのではないかと思います。現在では日本食ブームのお陰で、アメリカ中のちょっとした都市では、寿司屋(sushi bar)の一軒や二軒はあるといった有様で、以前の中華料理屋に似た状況と言えそうです。

安くて美味しい日本食が無理なのは、あれだけ広い国なので、新鮮な良い魚を手に入れるのが難しいからだと、Charleston(サウスカロライナ)の寿司屋の主人から聞いたことがあります。ボストン辺りではいい魚が捕れるそうですが、Charlestonまでは届かないからねと言っておりました。

意外な所の意外にうまい寿司屋だと思ったのは、サンディエゴの「Sushi Bar Nippon」です。刺身も新鮮で、イセエビの生き作りなどでも安く、いくらでもいけるという感じでした。また酒も久保田などを置いていて、結構でした。アメリカ生まれの寿司であるカリフォルニアロール、スパイダーロール、スパイシーツナロール(いずれも海苔が表に出ていない)等々も、もちろんあります。スパイシーロール等の味付けは、一般にはタバスコを使っているようですが、ここでは豆板醤を使っていると言ってました。
Miyabi
Miyabi(Myrtle Beach)


これはうまい寿司とは言いがたいですが、アメリカで最もゴルフ場が多いと言うMyrtle Beach(サウスカロライナ)に、日本風の立派な構えの日本食レストラン「Miyabi」があり、鉄板焼きと寿司を売り物にしてますが、なんとすし職人はチーフを除いてメキシコ人でした。ここは、いろんな所にチェーン展開をしている店のようですが、浅黒い手で握る寿司には、ちょっと抵抗がありました。

アメリカで寿司屋を探す時、ホテルのフロントの人に聞いたところは、大体外れでした。行ってみるとロール類の定食や、にぎりでもアメリカ人の口に合うあなごや鰻、マグロ等をメインにした盛り合わせで、量は多いけどネタがどうもねという感じの店が多かったです。そういう所はたいてい若いアメリカ人のグループで混んでいました。
Kiku
Kiku of Tokyo(サンフランシスコ)


ホテルにある日本料理屋などは、高くて滅多に出入りできる身ではありませんが、サンフランシスコのHilton San Franciscoにある「Kiku of Tokyo」は、値段は張るけれど、美味しくて結構なレストランでした。

9. アメリカの美味しいレストラン(6)
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NISTの敷地(Geithersburg)
日、米、英共同で、ISOの規格を開発していた1998年から2003年頃にかけて、ワーキンググループ(WG)のワークショップで、アメリカのNIST(National Institute of Standards and Technology、日本の工業技術院に相当)を会議で頻繁に訪問しました。

NISTは、ワシントン郊外のGaithersburgにあり、鹿が放し飼いにされていたり、GEESE NESTING(ガチョウが巣作りをしてます)と書いた看板があったりする、広大な敷地の中にあります。

WG会議は、通常2日ないし3日間行われましたが、最初にタイピングの得意な議事録担当が決められ、ノートパソコンとプロジェクタを使って効率よく進められます。議事録のドラフトは、会議が終わった時にはできて上がっているという要領の良さに感心したものです。

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NISTの会議室(Gaithersburg)
会議の最後には毎回、誰が何時までに何をして、誰に届けるかといったaction itemsを決め、夫々が義務を負うわけです。これがスケジュール通り進められれば誠に立派ですが、次の会議の冒頭にリーダーが確認すると、結構進んでいない項目がたくさんあるのがいつものことでした。その点、日本人は約束したことは守るという傾向が強く、まじめに宿題をやっていったものです。

このNISTの構内食堂は、だだっ広い部屋に簡素な椅子と机が並んでいるだけの、カフェテリア風のレストランです。種類は豊富で、各自パン、スープ、サラダ、ハムやソーセージといったものを好みに応じて取り、お金を支払う通常のシステムですが、パン、サラダ、ハム等、人によって取る量が異なるものは、なんと量り売りでした。レジでベテランのおばさんが秤に乗せて金額を出し、トータルいくらと表示された金額に応じて支払います。

合理的といえば合理的なシステムで、さすが標準を司る機関というべきでしょうか。

昨今は東洋系の人も多く、焼きそばなどのコーナーもありました。ここは美味しいレストランとまでは言えないまでも、私の知っている日本の社員食堂などよりは、品数も多く美味しいように思いました。

今回をもって、このシリーズは終わりとします。

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