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パキン て音を鳴らして板チョコを折って、口に入れた。あまい・・・うーん、幸せ!口の中で溶けていくチョコに、思わず私の頬は緩む。シリウス(なんかこう呼ぶのって新鮮だなぁ)が買ってきてくれたチョコはミルクチョコらしく、まさに私が望んでいたチョコ!うーん、板チョコはもらっちゃったし、シリウスとも友達になれたし、あれも1つの縁だったのかなぁ(そのわりにシリウスとスネイプは仲悪いよね)(やっぱり縁って行っても相性とかが関係してくるとか?)(うーん?) って、それ私のチョコだって! What made in winter
07. I made friends with his friends.
「」 「あれ、シリウス」 あんまり聞きなれない男の人の声に振り向いたら、シリウスがいた。よ って笑ってくるシリウスは、やっぱりかっこいい。背も高いし、髪もさらさらだし。(それに声も素敵なんだよねぇ)(あ、字も上手いんだった)(・・・って、本当にどれだけ完璧なんだろうこの人)「おはよー」って返したら、シリウスはまた笑う。わたしの隣にいたに「どーも」って声をかけてから、「風邪はもう平気なのか?」ってシリウスが聞いてきた。それに答える前に、次の時間に授業が入ってるが「じゃぁ後でね」って笑って教室に向かっていった。あー、の次の教室遠いもんね・・・。 「うん、大丈夫」 「ホントか?ちゃんと治さないと長引くぜ?」 「もー、大丈夫だってば」 少しムキになってわたしが言ったら、シリウスはおかしそうに笑った。・・あ、なんだか、こうやって笑うとちょっと子どもっぽいかもしれない。顔が綺麗なせいか、黙ってるときは私たちよりも年上みたいに見えるからなぁ。(うらやましい・・・!)そんなことを思ってたら、シリウスの後ろから、ひょいって新しい顔が出てくる。実際かなり驚いた私に向かって、その顔・・っていうかポッターがにこりと笑ってくる。ポッターの後ろには、ルーピンとペティグリューもいる。・・・・ってこれ、悪戯仕掛人全員集合!?(あわわわわわ) 「やぁ、」 「ど、どうも、ポッター」 すごいにこやかに話してくるポッターに、声が上ずった。いやだってポッターとちゃんと話すのは初めてだし、なんていうかこう、リリーに対してすごいとこばっかり印象にあるからどうにもそのテンションに馴染める自信がないというかなんというか・・・今更だけどルーピンとかはそんなにテンション高くないのになぁ。そんなことを考えてた私に、ポッターがにこやかなままで手を伸ばしてきた。・・・・ん? 「・・・えっと?」 「僕はね、シリウスの親友なんだ」 「うん?」 「君とシリウスは友達なんだよね?なら僕も君の友達だ」 ・・・・・・・いや、えーと?なんかよくわかんない感じの流れについていけないでわたしがただポッターを見てたら、シリウスがあー と片手で頭に触れた。なんかもうよくわかんなくて、とりあえずヘルプ!ってシリウスを見たら、シリウスは微妙な感じに苦笑して、「オイジェームズ、」ってポッターに声をかける。「なんだい」ってポッターがシリウスに顔を向けて、なんだかやっと状況から脱せた気がしてわたしは静かに息を吐いた。(いや、実際は脱せてないんだろうけどね・・)(ちょっと現実逃避してみただけだよ!) 「突然すぎだろおまえ」 「何を言ってるんだ、シリウス!彼女を独り占めする気かい!?」 「ばっ、んなこと言ってねーだろが!」 ポッターのなんかわざとらしい言い方に、シリウスがポッターの頭をゴン!(うわ、痛そ・・!)って殴った。「痛いなぁシリウス」ってポッターがケラケラ笑ってる。(・・・え、ポッターってMなの・・!?)(リリーにあんなに冷たくされてもへこたれないのはまさか・・・)(・・・・うわお!)そんな2人を放って、ルーピンがわたしに声をかけてきた。 「やぁ、。驚かせてすまないね」 「あ、ううん・・・別に、いいんだけど」 ただ状況に(というかこのノリに)ついていけてないだけで・・・。そう思ってるわたしの気持ちに気づいたのか、ルーピンが苦笑した。やっぱり、こう笑われるとなんとなく弱い。(だっていい人だったんだもん・・!)わたしがとりあえず苦笑して返したら、「言い方を変えようか」ってルーピンが言った。(・・あれ、なんの話だっけ・・?) 「僕たちはね、君と友達になりたいんだ」 ふわりと笑ってルーピンが言った。(なんか空気がぽわぽわしてる気がするよ・・)(和む!)・・・そういえばあの後のあの2人を見てたから話がずれてたけど、・・え、そういう話だったの?驚いたわたしに、ルーピンの隣にいたペティグリューが苦笑した。(この2人は一般人なのかな)(だって、ポッターはなんかぶっ飛んでるっていうか、うん、別格っていうか)そんなことを思ってたわたしに、「抜け駆けはずるいじゃないか」って声がした。 「君たちが余計なことをしてるからだよ」 ルーピンの言葉に、ポッターが肩をすくめる。(・・・あれ、なんか、ルーピンって毒舌?)でもへこたれないポッターは、「まぁそういうことなんだ」とわたしに笑顔を向けて、さっきみたいに手を伸ばしてきた。これはつまり、友達の握手を交わそうぜ!っていうことなのかな。(わたしのテンションも変になってきた気がする・・) 「せっかくの同級生なんだ、仲良くしよう」 「えっと・・うん、よろしく・・」 ポッターの言葉にはなんだか説得力っていうか、そういうのがあって、思わずわたしはそのままポッターと握手を交わした。そうしたらポッターは「僕のことはジェームズでいいよ、」ってにっこりと笑った。その奥で、シリウスがため息をついてるのが見えた。それで、かわるがわるじゃないけど、ルーピン・・じゃなくて、リーマスとピーターとも自己紹介とまではいかないけどちょっと話して、よろしく、みたいな感じになった。(6年生にして・・)(逆に笑えるなぁ)ちょっとおかしくて小さく笑ってたら、シリウスとぱちっと目があった。(・・って、そういえば!) 「シリウス、ありがとね」 「え?・・・あぁ、」 わたしの言葉に、シリウスが少し驚いた顔をしてから、わかったみたいで「どういたしまして」って笑った。いや、チョコのお礼をね、食べ終わったからね。(しかもアレね、よく見たら結構高いやつだったんだよね)(板チョコをなめてました・・・)「なんの話だい?」ってポ・・ジェームズが聞いてくるけど、まぁそこはあえてのスルーというか、チョコを買ってもらったとか言うのはなんだか・・・ねぇ(は?チョコ?みたいなさ)(でもおいしかったんだなぁアレ・・) ところで授業から帰ってきたに彼らのことを話したら、「まぁ、気をつけてね」って言われたけど・・・いや、さすがに大丈夫・・だよね?(悪戯のターゲットとかにだけはしないでください、これ本気で!) |