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北線 南線

沿革
昭和45年4月21日会社設立
昭和46年7月7日秋田港〜向浜間と秋田港〜中島埠頭間が開業
昭和46年10月1日中島埠頭〜秋田北港間が開業
平成8年4月1日JR貨物から秋田港駅構内の入換業務を受託
平成9年4月1日穀保町駅廃止
平成20年3月4日小坂製錬からの硫酸輸送終了に伴い北線の運行終了
平成21年10月1日秋田製錬専用線廃止
平成27年6月1日北線休止届
平成27年9月1日新秋木工業専用線廃止
令和3年3月12日南線の運行停止
令和3年4月1日南線廃止(全線廃止)

秋田県が、秋田市の臨海地区に開発した臨海工業団地に進出した企業の貨物輸送を目的として、国鉄(現:JR貨物)と秋田県、進出企業の出資により設立されました。 大王製紙が進出した際には路線を延伸する計画がありましたが、進出断念により幻となってしまいました。 開業当初は、石油・セメント・亜鉛合金・化学薬品・配合飼料・硫酸などを輸送していましたが、企業の撤退やトラック輸送への切り替えなどにより年々輸送量は減少していきました。 また、平成20年3月4日に小坂製錬からの濃硫酸輸送が終了したことに伴い、北線は休止(その後廃止)となり、飯島製錬所への専用線も廃止されました。 一時期、国土交通省東北地方整備局が提唱したシーアンドレール構想により北線の延伸計画もありましたが、実現することなく50年の歴史に幕を下ろしました。

路線概要

種別:鉄道(貨物)
路線名・営業キロ:北線(2.3km)/南線(4.9km)
線路規格:非電化単線 1,067mm
閉塞方式:スタフ方式
使用車両:DD56、DE10、DB252
駅名: 【北線】秋田港、中島埠頭、秋田北港  【南線】秋田港、向浜

沿線風景

秋田港駅
秋田港駅を海側から見たところです。

JR貨物と秋田臨海鉄道が共有し、平成8年からは構内の入れ換え業務を秋田臨海鉄道が受託していました。

以前は側線が海のすぐそばまで延びていたのですが、港湾整備事業の際に撤去されてしまいました。
旧秋田油槽所分岐点
日石三菱秋田油槽所があった付近です。

かつては右側に引き込み線が延びていて石油の輸送を行っていましたが、油槽所閉鎖後は線路も撤去されてしまいました。

手前の空き地と奥に見える鉄の扉がその痕跡を示しています。
 中島埠頭駅
中島埠頭駅です。

かつては右側の側線にタンク車が留置されていました。
大浜橋付近
新城川にかかっていた橋です。

奥に見える赤白模様の煙突は火力発電所です。
 秋田北港付近
秋田北港駅付近です。

右側へ分岐する線路は飯島製錬所へ通じる秋田製錬の専用線でした。

一方、まっすぐ伸びる線路は留置線で、かつては線路上にタンク車が留置されていました。
飯島製錬所付近
看板の背後に見える林の向こう側が工場敷地です。

看板の手前に見える線路は、上の画像で説明した留置線です。

線路延長は旧専用線との分岐点から150mほどありますが、だいぶ手前に枕木で車止めが設置されている様子が画像からもわかります。(「飯」の看板の下辺り)

【南線】
セリオン付近
南線はここから始まっていました。

手前と奥に踏切がありましたが、手前の道路は旧道で、奥の道路が男鹿へ通じる新道です。

踏切を越えると線路は左に大きくカーブし海岸沿いの倉庫群に向かっていました。
倉庫群
倉庫群を縫うように線路が続いていましたが、この周辺での貨物扱いはありませんでした。
国道7号線沿い
倉庫群を抜けると国道7号線に沿って走っていました。

左側の道路が国道で、その横に歩道がありますが、線路との境界に柵などはありませんでした。
国道7号線沿い
この先は川を渡らなくてはならなかったため、鉄橋に向かって上り15‰の勾配となっていました。
旧雄物川橋梁
旧雄物川橋梁です。

貨物専用線にしては立派なトラス橋で、秋田臨海鉄道のシンボルでした。
秋田博覧会駅跡付近
昭和61年に秋田博覧会が開かれた際、臨時駅「秋田博覧会駅」がこの辺りに設置され、臨時列車「アッキー号」が乗り入れていました。
私も当時乗りましたが、土崎駅構内での入れ替えが長かったうえに使用していた50系客車が非冷房だったため、会場に着く前に疲弊してしまった記憶があります。

なお、以前はこの付近に側線が設けられていて貨物扱いがありました。
臨海道路交差部
臨海工業団地へ通じる道路との交差部分で、手前側が工場地帯方向です。

奥に見える円形の建築物はプロ野球公式戦も行われるこまちスタジアムです。
臨海道路並行部
向浜踏切を過ぎた線路は、林の中を工業団地方向に向かってまっすぐ延びていました。

右側の林をはさんで工業団地への連絡道路が延びており、大型トラックがひっきりなしに往来しています。
 日本製紙板紙事業本部秋田工場付近
日本製紙板紙事業本部秋田工場の専用線区間です。

敷地内へ線路が続いており、いかにも臨海鉄道らしい雰囲気でした。

奥にはタンク車が留置されており、その背後にはチップの山が見えます。
日本製紙板紙事業本部秋田工場付近
工場の煙突からは毎日のように白煙が上がっています。

この工場では、回収した古紙などの溶解やパルプの製造などを行っています。

なお、線路は手前の草むらの中を横切っています。
日本製紙板紙事業本部秋田工場付近
右奥にチップの高い山が見えますが、線路はその左側から大きく弧を描いて延びてきていました。
日本製紙板紙事業本部秋田工場付近
終点付近の踏切です。
日本製紙板紙事業本部秋田工場付近
線路の末端部付近です。
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