青森県音楽資料保存協会

事務局日記バックナンバー

<2016年1月>

(1037)青森県の祭り・行事 その61
(1038)青森県の祭り・行事 その62
(1039)青森県の祭り・行事 その63
(1040)青森県の祭り・行事 その64
 
(1037)青森県の祭り・行事 その61 2016年 1月 3日(日)
【祭り・行事の名称】

 百万遍



【調査地区名】

 平舘村



【所在地】

 東津軽郡平舘村平舘(現外ヶ浜町)



【実施日】

 4月1日から1週間



【実施主体】

 年配の女性達



【中心になる場所】

 外ヶ浜町平舘 ムラはずれの地蔵前



【祭り・行事の概要】

 ムラにある福昌寺(浄土宗)から大数珠を借りてくる。午後3時まで係が鉦を鳴らしながらムラを歩き、これを合図として年配の女性達が集まる。ムラには浄土宗の檀家も浄土真宗の檀家もあるが、百万遍には宗派の別を問わず集まる。現在は7、8人程度である。
 まず下(南側)の地蔵の前で「南無阿弥陀仏」と唱えながら大数珠を回す。次に鉦を鳴らしながら上(北側)の地蔵の前まで移動し、同様に大数珠回しをする。地蔵に供えた赤飯や菓子を皆で食べる。
 百万遍は南北に伸びるムラの両端にある「身替り地蔵」に、ムラの者を守ってもらうという意味で行われている。平舘村の弥蔵釜・石崎・今津では、葬儀の場でも数珠回しをする。



(つづく)
 
(1038)青森県の祭り・行事 その62 2016年 1月20日(水)
【祭り・行事の名称】

 ネブタ・太刀振り



【調査地区名】

 三厩村



【所在地】

 東津軽郡三厩村(現外ヶ浜町)



【実施日】

 8月6、7日



【実施主体】

 自治会



【中心になる場所】

 外ヶ浜町三厩各地区



【祭り・行事の概要】

 ネブタは作る人によって組ネブタ(人形型の灯籠)・扇ネブタ(扇型の灯籠)ともある。
 増川では7月20日頃からネブタ作りを始めた。5日の夜には町内を回り、6日には隣接する今別町に行ったり、三厩村六條間まで行った。
 不幸がありネブタを出していないムラは素通りした。
 ナノカビ(7日)にあすなろ橋の桟橋からネブタを流した。
 六條間のネブタには太鼓と笛に棒を太刀にした「太刀振り」の踊りが加わっている。病から身を守り、悪霊を追い祓い大漁と豊作を願うためだとされており、いつからネブタと一緒に踊られたかは不明である。



(つづく)
 
(1039)青森県の祭り・行事 その63 2016年 1月22日(金)
【祭り・行事の名称】

 アラマ(荒馬)



【調査地区名】

 三厩村



【所在地】

 東津軽郡三厩村増川(現外ヶ浜町)



【実施日】

 8月6、7日



【実施主体】

 三厩村荒馬保存会



【中心になる場所】

 外ヶ浜町三厩増川地区内



【祭り・行事の概要】

 増川のネブタ運行とともに回っているが、日を違えてアラマだけが遠くのムラまで回ったこともある。
 男女1組となり、男性は腰に馬の首をつけ馬となり、女性は早乙女の姿で手綱をとり、笛と太鼓の囃子に合わせて踊る。踊りは、アラシロ(荒代)、ナカシロ(中代)、ウエシロ(植代)と進むが、馬が徐々に本性をあらわし、手綱を逃れますます荒れ狂って荒馬となる、というものである。



(つづく)
 
(1040)青森県の祭り・行事 その64 2016年 1月29日(金)
【祭り・行事の名称】

 白八幡宮大祭(4年に1回)



【調査地区名】

 鰺ヶ沢町



【所在地】

 西津軽郡鰺ヶ沢町



【実施日】

 8月14日、16日



【実施主体】

 白八幡宮大祭実行委員会



【中心になる場所】

 鰺ヶ沢町内



【祭り・行事の概要】

 「白八幡宮大祭」の神幸祭(御神輿行列)は8月14日と8月16日に町内を練り歩く。15日は各町内の山車は、祇園ばやしに合わせて進行するが、行きは祇園ばやし、帰りは夜神楽ばやしになる。また自由運行のときは、鉦・太鼓笛のはやしに合わせた踊りを披露して喜ばれる。
 行列は露払いの金棒振りを先頭に行導師、社名旗、吹き流し、御鉄砲、御太刀、御弓、御薙刀、御白旗を捧げ持つ人たちと続き、白八幡宮と白鳥大明神の二柱の御神輿を中心に、裃姿の警固直垂、白丁、狩衣姿の人たち、馬に乗った神官など約300人の人たちが連なる。そのあとには京風の各町内の山車がお供する華麗な時代絵巻である。
 最終日の16日には、湾を一周する海上渡御もあり、海の安全と大漁を祈願する。
 この大祭は延宝7年(1679)8月15日に行われたのが記録に残っている初見である。



(つづく)


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