かわらばんNo.12号

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写真の左側には白バイ、右側には他のランナーがいる。

外堀通り39km付近の登り坂

2007年11月18日

『スポーツを愛している人達の顔は素晴らしい』

突然足が棒になってしまった場所、市ケ谷と四ッ谷を結ぶ外堀通り、スターから39km付近である。今から4年前の事、東京国際女子マラソンで高橋尚子選手が独走態勢で優勝かと思われていたが、急に何回も後ろを確認し始めた、おかしい!と思っていたら、あれよあれよと思っているうちにエチオピアのアレム選手に抜かれてしまった。

今、その39km地点にカメラを持って待っている。2007年11月18日(日)晴れ、気温18度13:30頃である。まだ沿道には多くの人が来ていない、いろんな人の応援団が大きな旗を掲げて数十人位で点在している。カメラアングルの良い所を探していたら、だんだん人が集ってきた。旗が邪魔なので大応援団の手前に陣を取る事にした。

野口みずき選手の快走 ラジオの実況中継をイヤホーンで聞きながら選手が来るのを待っていたら、14:15先導車が来た。続いて14:18にパトカー、そしてタイム表示カー、テレビ中継車と野口みずき選手が14:20に通過した。2台目のタイム表示カーが14:27に通過した。

そろそろ15時になろうかとした時、オレンジ色のパンツに白のシャツと帽子が見えて来た。ゼッケンはNo.608だ!四ッ谷遊泳塾で平泳ぎが得意の長岡美奈さんである。最近はマラソンに専念しており2年前からこの大会に向けて練習を積んで来た。大きな声で応援をしていたせいか、写真があまりない、肝心な時に撮れていない。これはカメラのせいか、腕のせいか?唯一最初に撮った一枚を拡大したのがトップにある。

国立競技場の入口に来たがマラソンのコースを越えないと入れない 通過した後、自転車で追いかけて行ったが、四谷見附の交差点で動けなくなった、道路が渡れない。新宿方面から来た一台のベンツが迎賓館の方へ曲がろうと強引に突っ込んで行こうとしている、係りの人が迂回するように誘導しているが一向に言う事を聞かない、マラソンコースのロープに自動車の頭をくっつけた状態でにらめっこをしている。5分位たった時に迎賓館の方に渡れたが自動車はまだそのまま。急いで国立競技場の方に行ったが混んでいて思うように進まない。

15:20頃にやっと国立競技場に着いたが、マラソンコースを横断しないと入口から中へ入れない、選手が途切れれば係りの人が誘導してくれるが、タイミングが悪い。

入口の前で倒れ込んだ選手 暫らく国立競技場入口で応援をしていたら、いろいろな人が走っていたのが分かった。伴走者と一緒に走っている組が、見ている間でも3組がゴールに向かって行った。沿道の声援に手を振って応えて笑顔で入口に入って行った人、今にも死にそうな顔をして行った人、ひょうきんな人もいる。疲れきって走って来たのか競技場入口前で転倒して起き上がれない人がいた、係りの人がすぐに来たが手を貸す事が出来ず、無線で本部と連絡をしている、その会話を聞くと本人はゴールまで走ると言っているらしい、少し休んでからゆっくり立ち上がり、沿道の声援に後押しされ少しずつ走り始めた。後でゼッケンNoを確認したらゴールはした模様であり良かった。表情は百人百様であるが、みんなマラソンが好きなのだ!“スポーツを愛している人達の顔は素晴らしい”

やっと選手が少し途切れ、急いで競技場の中に入ったら表彰式が始まった所であった。それでもまだ続々と入場して来る。完走をした人は468人、出場者は559人である。

長岡美奈さんのタイムは3時間6分22秒で市民の部25位であった。

素晴らしい記録である。本人は次回3時間を切りたいとのコメント!“ガンバレ”


入賞者の表彰式、一番左側が野口みずき選手 東京国際女子マラソン大会は来年の第30回大会で終るらしい。東京都からの要請で、東京マラソンがスタートして、大きなマラソン大会が年に2回は交通規制をする警察関係者も大変であるとの事、等で東京マラソンの一本化で進める模様である。ところで四谷見附にいた強引なベンツはその後どうなったのかな?

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