かわらばんNo.46号


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糸賀恵美子さん
忘年会でプレゼント交換会時の笑顔

   

『 人 生 ま ま な ら ず 』

2012年 3月 8(木)

2012年3月8日(木)第15回オールジェクサー・スイムフェスティバル大会が3月3日に行なわれた時、タンカーで運ばれた方が亡くなったとの連絡が水泳の仲間からあった。所属は四谷の方で昨年は忘年会にも参加して頂いた糸賀恵美子さん(64歳)と聞きショックであった。

大会会場から救急車で聖路加病院に運ばれ懸命な手当てを行ったが、8日の午前10時30分頃に息を引取った模様。葬儀等は実家の茨城県で行うとの事で、明日(9日)午後に病院を出発するとの話であった。そこで9日10時に築地駅で待ち合わせて行く事にした。

3月9日(金)地下鉄日比谷線の築地駅には水泳仲間が10人程集まってくれた。地上に出たら、風が強く冷たい雨が降っていて、その中を5分位歩いたであろうか聖路加病院に着いた。案内板に従い地下の霊安室に向かうと糸賀さんのお兄さんと弟さん夫婦が出迎えてくれ、お棺の中に入っている糸賀さんに会う事が出来た。綺麗にお化粧されて、今にも起きて来そうな感じであった。

話によるとアッププールの飛込みレーンで沈んでいたので、飛込んだ時か泳いでいる時に、くも膜下出血が起り、意識が無くなり水中で水を呑み込んだ模様である。その後水は吐き出したが出血した部位が悪く太い血管であったとの事。ただ苦しまずに息を引取った事が慰められる。

極度の緊張時は血圧を上げる、普段慣れていない飛込みを行うと瞬間的に血圧が相当上がったと思われる。しかしながら血管のしなやかさは個人差があっても年齢とともに衰えて弱くなっていく。運が悪いと水の中とか、誰もいない時とかに血管が破裂すると最悪の事が起きる可能性がある。今回はその様な現象ではないかと思われる、気を付けねばならない。


(左)村田さんと(右)糸賀恵美子さん
真剣に長生きの秘訣を伺っている

糸賀さんは大会前にスイミングキャップとか水着をどれにすれば速くなるかと、3連覇に向けて研究を重ねて努力をしていた模様であった。お兄さんの話によると、過去にはいろいろなスポーツを行っていたが、特に水泳を始めてからは仲間との飲み会等に参加して楽しそうであったとの事。もしかしたら“人生はこれから”だったのかもしれない。昨年の忘年会では90歳を超えた村田さんと、どうしたら長生き出来るかを教えて頂いたのに、“人生ままならず”だ。

我々が帰る時にお兄さんが妹さんに“恵美子、多くの水泳仲間が来てくれて良かったね”と声をかけていた。歳を取ると友達も減り、付き合う仲間が限定され、最後のお見送りも近親者だけになって来る。ちょっとさびしい気もするが、もしかすると多くの方が残念がってお見送りしてくれる頃が“花”なのかもしれない。でも早い旅立ちは非常に残念である、ご冥福をお祈りいたします。



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