“九州新幹線全線開通”訪問記

将来の弾丸列車はトンネルの中?

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“九州新幹線”N700系




2011年 6月27日(月)



今年の3月12日(土)に博多駅〜新八代駅間が開通し、九州新幹線が全線開通する事になった。2004年3月13日に新八代駅〜鹿児島中央駅間が開通した時は、初日の一番列車で歌手の八代亜紀さんが一日駅長を務め出発の合図を行った。7年前の事であるが昨日の様に感じる、今回は水泳大会等があり初日には行けず3ヶ月も過ぎてからになってしまった。開通初日の前日に東日本大震災が起こりニュース的には薄れている、しかしながら鉄道ファンからすると大ニュースである。




(左)N700系新幹線が並んだのだが
ホームからだと近すぎて全体像が写らない

(右)鹿児島中央行き“さくら547号車
指定席の表示器


2011年6月27日(月)8:50羽田発の飛行機に乗る予定であったが、九州新幹線に乗れる喜びで、早めに羽田に着いてしまった。予約してあったチケットを求めると、8:15発に座席の余裕があるので選択を求められた、早い事に越した事は無いと思い迷わずに8:15発を選択した。台風の影響があったせいか東京の天気は曇りで良くなかった。

10:05無事に福岡空港に着いたが天気は雨、博多に行っても雨なので駅構内のタリーズで時間をつぶす事にした。当初から決めていた“さくら547”号に座席の確保はしてあるので1時間半位余裕がある。しかし写真も撮りたいので早めにホームに行き構えていた。


(左)N700系指定席車両、2+2席

(右)N700系自由席車両の座席、3+2席


新大阪駅を8:59に出発した“さくら547”号N700系は疲れを見せずに博多駅に滑り込んで来た。山陽新幹線を走る列車でも九州新幹線区間を走る列車は全部8両編成である。又九州新幹線区間を走るN700系列車の普通車・座席指定車両は2+2席で座席がゆったりとしている、自由席は2+3席であった。

博多駅11:41定刻に発車をした、雨の中10分位は都市部を高架線でゆっくりと走ってからトンネルに入る。新鳥栖駅を過ぎトンネルを数回抜け、17分位走ると久留米駅に着いた。雨は一段と激しくなり、この先どうなるか不安にもなって来た。この後トンネルを何回か抜け、30分位乗った頃トンネルを抜けたら薄日が差して来て、12:19分定刻に熊本駅に着いた。


(左)N800系車両の先頭車

(右)N800系車両の座席は
指定席も自由席も同じで、2+2席


12:20熊本駅を定刻に発車、10分位で新八代駅を通過した。この新八代駅は今まで鹿児島本線と九州新幹線の接続駅として大活躍をして来た駅である。以前にも書いたが同じホームに鹿児島本線の狭軌軌道と反対側には新幹線用の標準軌道があり、乗換が同じホームで簡単に出来る様になっていた。7年前の初日にリレーつばめ号を利用して熊本から来て九州新幹線に乗った事がある。

(鉄道訪問:九州新幹線“つばめ、翔ぶ”を参照)


12:42頃新水俣駅を通過する、この辺はトンネルが多く景色を楽しむ余裕がない。そんな中、右側の車窓には一瞬であるが海が見えた、八代海である。薄曇りの中スピードが更に上がった感じがした。九州新幹線はトンネルの中で急勾配を登らないといけないので、全車両モータ付きで馬力を上げている。その為坂を登る時にスピードが落ちないので、スピードが上がった様に感じたのか、本当にスピードが上がったのか分らない。車内にスピードメータが付いていればいいのにと思う。

トンネルの設計は基本的にはトンネル内の真中を高く、両入口は低く設計されている。トンネル長にもよるが、湧水が両サイドに流れ出る様に設計をするからである。鹿児島に近付くと火山灰によるシラス台地を貫く必要があり、水に浸ったシラスは非常に脆く地下水位より高い位置まで短距離で上る必要がある。その為に新幹線では最急勾配35‰を上る必要がある。

12:56川内駅に到着する。それにしてもトンネルが多い、既開業区間(新八代駅〜鹿児島中央駅)では69%がトンネルとの事、車窓を楽しむ事が出来ない。又防音壁が窓の位置まである所と、それよりも高い位置までの所とがあり、東海道新幹線と較べると全体に高く、あまり車窓を楽しめない。将来のリニア新幹線等の高速列車は車窓を楽しむよりスピード優先になるので、環境問題を考えると、トンネルか防音壁の中だけになるかもしれない。

13:09定刻に鹿児島中央駅に着いた。福岡駅を出る時は雨で気温は低く涼しかったが、鹿児島は薄曇りで蒸し暑く、九州新幹線は南北に288.9kmを走る為、気温差が大きい。

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