九州の温泉巡り

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早朝の由布院温泉街



2011年 6月27-29日(月-水)

毎日が日曜日になってから一年が過ぎてしまった。久しぶりに夫婦で2泊3日の温泉旅行にでも行ってみたいと思い、九州新幹線が全線開通したので訪問ついでに行く事にした。

2011年6月27日(月)8:15羽田発の飛行機で福岡へ向かった。台風の影響か東京の天気は曇りで良くなかったが、福岡に着いたら雨になっていた。地下鉄で博多に出て九州新幹線に乗る。 「“九州新幹線全線開通”訪問記を参照」

無事に九州新幹線で鹿児島中央駅に着いたが、ホームに降りたら薄曇りで蒸し暑い。これから指宿枕崎線に乗車するが、発車まで1時間以上あるので、駅構内のラーメン屋で“ざぼんラーメン”800円+“餃子”400円を食べる、味は良かったが汗が止まらない。「ざぼんラーメンは豚骨ベースで野菜+煮干し+昆布+干し椎茸等の乾物が入っている半濁スープ。」

九州新幹線全線開通の2011年3月12日に同時デビューする予定であった、指宿枕崎線に新しく出来た、観光特急“指宿のたまて箱”号が東日本大震災の影響で翌日の3月13日がデビュー日となった。この特急は鹿児島中央駅−指宿駅間を1時間弱で結ぶ。白と黒に半分ずつ塗り分けられた車体で、ドアーが開くと上部から下へ煙が出る、まるでたまて箱を開くと煙が出る様な感じで、ユニークな列車である。この観光特急に乗りたくて特急券を事前に購入をしようとしたけど満員で手に入らなかった。残念であるが、今回は次の各駅停車で指宿まで行く事にした。


(左)鹿児島中央駅1番線ホーム

(右)1番ホーム車止めの脇に、指宿枕崎線の0km起点マークがある



今宵の宿は指宿温泉なので、鹿児島中央駅14:13発、山川駅行き指宿枕崎線の各駅停車に乗車をする。ホームに行ったら学生と旅行者がホームにあふれごった返していた。この混雑は何なのか?学生の下校時間と重なったのかホームの前方に進めない。そこえ2両編成のディーゼル車が入線してきた。

途中で学生は下車したが、観光客が多く、座席では宴会になっており、声が大きくうるさい。1時間15分位でやっと指宿に着いた。駅からタクシーに乗り予約してある宿に向かうが、途中運転手さんと話をしていたら、九州新幹線が全線開通した後、指宿へのお客が急に多くなり大変な模様である。運転手さんの話によると、指宿枕崎線の車輌対応が間に合わず、増結や本数を増やす事が出来ないとの話である。宿屋の方も人手不足との話で、急増に対応が追いついていない模様である。

宿は歴史のある所で、敷地五万坪と大きな宿であった。以前指宿に来た時は有料であるが、誰でも入れる海辺にある砂蒸し温泉に入ったが、今回は自前の砂蒸し温泉の為、直接大浴場へ行けるので楽である。砂を身体の上にのせるが意外と重く感じ、体内の老廃物が押し出される感じで汗が凄く出る。砂蒸し温泉の目安は10分位との事で、そこから大浴場に行き、いろいろな風呂に入っていたら1時間半はすぐに経ってしまった。午後6時より楽しみの夕食である。

2011年6月28日(火)快晴。朝食は7時から2階の大ホールなので、早目にと思い出かけた。朝食後大きな館内を散策してからタクシーで駅に向かう。指宿駅9:31発快速“なのはな”号に乗る予定である。列車は9:20頃入線して早速乗り込んだ、座席は7〜8割の席が埋まり、車内はクーラーが効いており冷風が心地良い。定刻に発車をした快速は海岸線を淡々と進む、鹿児島中央駅に近付くと各駅に停車し多くの方が乗り込んで来た。景気が落ち込んでいる東日本とは異なり活気がある感じである。


(左)熊本市電の超低床路面電車

(右)800系九州新幹線



定刻の10:34に鹿児島中央駅に着き、鹿児島中央駅の駅前で旅行積み立てをしてから九州新幹線に乗り込む。11:30発のN700系さくら562号で熊本駅まで行った。ここの路面電車(超低床電車)に乗りたかったので、熊本城前まで行く事にした。そこでも旅行積み立てをして熊本駅に戻り、再び熊本駅から九州新幹線の800系車両で博多まで行った。この800系車両は7年前に部分開業した九州新幹線に利用された車輌と同じであるが、初代と較べると、外観では前照灯、側面のつばめロゴ、帯の形状等が異なるが基本部分は同じである。グリーン車は連結されていなく、座席指定・自由席共に全席2+2である。

今宵の宿は由布院温泉なので、博多駅14:36発“ゆふいんの森5号”に乗車した。 「“ゆふいんの森”号訪問記参照」

由布院駅には定刻の16:44に到着した。このホームの端には足湯があり、子供連れの家族が入っていた。駅舎等の写真を撮ってから、観光案内所で宿の位置を確認して、歩いて行くとすぐに見つかった。この宿には多くの観光バスが来ており、団体客が多い様である。部屋に案内されると目の前に由布岳が見える素晴らしい部屋であった。早速露天風呂に行ったら、そこからも由布岳が見え温泉を堪能する事が出来た。この由布院温泉は、湧出量:38600L/毎分で全国3位。源泉の数:852本存在し、全国2位(1位別府温泉)との事。


(左)部屋の中から見た
美しい姿の由布岳

(右)早朝に由布岳の肩口から朝日が上がって来た
一瞬であるが美しい



2011年6月29日(水)早朝に窓のカーテンを開けると由布岳が良く見える、その後ろから朝日が上がるみたいで、朝靄に光が反射して分る。6:02頃に由布岳の肩から朝日が上がって来て、景色は最高である。由布院の街は周りが山で盆地になって温泉が湧いているので、特に朝は靄が発生しやすい。

朝食の為に1階の大ホールに行ったら、団体客等が大勢来ており、こんなに多くの客がいたとは驚きである。宿の受付で聞いたら毎日満員であるとの話であった、九州新幹線の影響ですかと聞いたら、東北に行く計画が変更になり九州になったとの事。大震災の後は今のところ連日満員で空きが無い模様。

しかし、朝食後由布院の街を散策するが、意外と駅前と温泉街は人の賑わいは無い。以前に来た時は駅とか温泉街は観光客であふれていたが、今は閑散としていた、なんで?宿には満員の客があふれていたのに、何処へ行ったのか?


(左)由布院駅前だが以前と異なり
何だか寂しそうな駅前

(右)駅前で客待ちをしているレトロなバス
周りを見渡してもお客がいない



由布院駅12:02発“ゆふいんの森2号”に乗る為、時間調整で駅前にあった喫茶店に入ったら、お客は誰もいなく、店員さんから“どこの宿に泊まったのですか”と聞かれ、“そこは混んでいましたか?”との質問。どうやら以前から較べると客が少なくなっていて、人の流れを気にしている様である。以前は、鉄道の待ち時間に駅前を散策していた人達が大勢いたが、今はホテルから直接目的地の金鱗湖等へバス・マイカーで行き、そのまま次の目的地に向かってしまうので、駅前のお土産屋は閑散としていた。移動手段は鉄道からバス・マイカーに変わって来たみたいである。

指宿温泉は、新幹線がつながり関西・中部地区の客が流れ込み、その他の地区はバス・マイカー利用となり、以前の様なのんびり観光からスピードを優先する感じに変わってきた、時代の流れかな〜。しかしながら観光客は相変わらず何かを求めて移動している模様である。

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