Welcome to the twinkle plaza.
あんちゃんの旅TOP |
バックナンバー |
カランコエ
2006年10月11日 No.16号
『いちずに一本道、いちずに一ツ事』
2006年10月11日、“スペイン舞踊とフラメンコ”のアントニオ・マルケス舞踊団が日本に来たと言う事で、新宿文化センター大ホールへ観に行って来た。
演目:「続カルメン」「はかない人生」「ボレロ」。芸術監督:アントニオ・マルケス。キャスト:アントニオ・マルケス+他14名。歌手1名。ギタリスト:2名。
アントニオ・マルケスはセビリヤ生まれ、1982年に名門スペイン国立バレエ団に入団すると同時に、たちまちプリンシパルに昇格。1993年にスペイン国立バレエ団のゲスト・アーティストとして認められ、全てのレパートリーでメインの役を踊る。1995年スペイン舞踊に新しい衝撃を与えるため、そのルーツに帰る事を目的にアントニオ・マルケス舞踊団を設立した。1998年スペインにてベスト・プロフェッショナル・ダンサーを受賞。その他数々の賞を受賞している。「JAPAN2006のプログラムより」
アントニオ・マルケスはプロフェッショナル・ダンサーとして認められているだけあり“すごい”!上半身を動かさない時でも下半身は常に正確なタップを踏み力強く動いている、しかも強烈な速さで床を叩き、疲れを知らないのかと思うくらいである。
衣装をまとっていると気がつかないが、上半身裸になる場面があるが、彼はボディービルダーのような強靭な身体をしているのが分かる。両手を挙げた時など背後から見ると肩甲骨の盛り上がり、脇の下にある筋肉、鍛えられた素晴らしい身体をしている。
アンコールが始まった、ソロで見せてくれたが会場全体に彼のタップ音だけが響き渡り、鍛え抜かれた身体が舞台全体を太鼓にして激しいタップと手拍子で動き回り、これがスペイン舞踊と言うのか、情熱的でエキサイティングでした、その迫力には圧倒された。
小松原康子さん(スペイン舞踊家)がプログラムの中でエピソードを書いていましたが、「連日の旅公演でアーティストはクタクタ、朝が苦手のメンバーに少しでも遅い出発にしたいと言われ次の公演地迄ギリギリの新幹線に変えたのですが、アントニオにその事を告げると彼は、どうしても早く劇場に入りたい、一人でも先に行くと言うので、仕方なく早起きして一緒に東京駅に向かいました。彼は新幹線が来るのももどかし気に、駅の手すりでバーレッスンを始める、本当にアントニオは踊っていなければいられない人なのです。あらためて、やっぱりすごいのだと感心した次第です。・・・鍛え抜かれた美しい肉体からほとばしるスペインの情熱そして踊りに対する姿勢は、常に進歩を求め、止まる事を知りません。どんな悪条件にあってもレッスンを怠らず、文字通り踊るために生まれた人生です。恵まれた体力もあるでしょうけど、日々厳しい訓練と、舞台に対する愛情と敬虔な態度には、頭が下がる思いです。」と言っている。
彼のスペイン舞踊に対する姿勢は我々の人生にも大いに参考になるように思った。“相田みつお”語録に「いちずに一本道、いちずに一ツ事」がある、これを思い出してしまった。
素晴らしいものを見せてもらったような感じがした。
前回 |
次回 |