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宝の山を登りつめると、こんなに素晴らしい紅葉があった

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2006年11月1日 No.17号

『トレーニングの質を高める鍵はロッカールームにある!』

2006年11月1日(水)トップアスリートになるための食事と栄養学に付いての講演会を聞きに行って来た。講師は石田三知さん、JOC(日本オリンピック協会)専任強化スタッフ、中央大学水泳部、東海大学陸上部、横浜Fマリノス、末続慎吾選手、岡崎朋美選手、荒川静香選手等を担当、その他各地においてレクチャーや講演に活躍中。

今回の講演は皆さんからの質問に対し、食事と栄養学からの説明と言う形式で行なわれた。
過去、2回肉離れを起した事があるので、どのような時に起こるのか興味があり、早速質問をしてみた。

フライドチキンをガブリと食べた時、肉が線維に沿って剥がれるような形になりますが、筋線維の束もそんなイメージです。筋線維の数はほとんど個人差がなく、胎児6ヶ月の時点でほぼ決まり、その後で数が増える事はないそうです。という事はその後の筋線維の成長は、大半が筋線維の肥大によってもたらされる事になります。

筋線維が肥大してくると、筋線維の束も太くなるが、筋線維と筋線維の隙間も大きくなり、筋線維同士の密着度が落ちる。その時無理な力が加わると筋線維同士が剥がれる、それが肉離れなのである。

筋線維同士をくっ付けているのがビタミンCである。ビタミンCはねばねばして、筋線維の間でくっ付ける役目をしており、これがなくなると筋線維はばらばらになり肉離れを起す元になる。先生の話ではビタミンC不足が肉離れの原因であり常に補給をする必要があるとの事であった。

プロ野球の選手で、シーズンオフにデッドボールにも耐えられる体を作り、オープン戦に臨むが、春先に肉離れで一年を棒に振るケースがあった。その選手はタバコ、酒が好きでビタミンCを破壊する生活をしていた。いくらビタミンCを摂取しても、生活を改めなければ結局は良い結果が出ない。

筋肉の増強は、トレーニングにより筋線維にダメージを与え、それを休養と栄養補給で修復していく事の繰り返しである。筋力は筋肉の断面積に比例して出力は大きくなる。しかしスポーツ競技において高いパフォーマンスを発揮するためには、出力の大きさだけでなく柔軟性や伸縮性も重要です。

筋肉の75%が水分、20%がたんぱく質、残りの5%が無機質、酵素、炭水化物、脂肪、ミネラル、色素等で構成されていて、水分を除くと大部分がたんぱく質で出来ている。

目標を達成させるためのトレーニングで最も重要なポイントは、次回のトレーニング開始までに痛めつけられた筋肉を修復させておく事なのです。

その為には、運動後20分以内を目安に糖質(炭水化物)とたんぱく質を中心に摂取する。なぜ20分かと言うと、運動による筋肉に与えたダメージを元に戻すのに必要な成長ホルモンが活発に分泌されるのが運動直後から20分間位だからです、後は夜間の休養時だけです。

ただこのホルモンだけでは栄養は細胞に取り込めません、そこで必要になるのがインシュリンです。このインシュリンを分泌させるために糖質とたんぱく質を一緒に摂取する事で分泌量が高まります。

トレーニング直後のカラダは筋肉も胃腸も疲れていて、硬いもの、油脂分の多い食物を摂取してもカラダの一部となる段階まで吸収されません、そこでサプリメントを20分以内に(糖質3:たんぱく質1)で補給すると、回復速度は1.5倍以上のスピードで回復する事が分かっている。

ちょうど運動が終わり、シャワーを浴びロッカールームに戻る頃までに栄養を補給すればタイミング的にベストである。このタイミングで栄養補給をしておけば、次回のトレーニングにも対応出来、筋肉の増強、柔軟性、伸縮性も効率良く強化出来る。

その他、水分補給、骨に付いて、神経に付いて等アスリートになるためのお話がいっぱいあった。詳しく知りたい方に、先生が書いた本の紹介をしておきます。日本文芸社「トップアスリートになるための食事と栄養学」著者:石川三知。定価:1300円+税

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