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靖国通りに面した東京厚生年金会館

東京厚生年金会館の本館部分

2010年 3月31日(水)No.57号


『東京厚生年金会館 』


2010年3月31日(水)東京厚生年金会館が閉館となった。1961(昭和36)年4月15日に年金福祉施設として始まり、49年間の営業で延べ6000万人の方が利用されたとの事である。実は自分もここで1973年10月に結婚式を挙げた一人である、縁があって2007年6月1日より販売促進として2年10ヶ月間お世話になりました。

当会館がスタートした時代はまだ庶民の生活レベルが低く、結婚式場も少なく、値段が高かった為、ほとんど自宅で行っていた。そこで庶民がリーズナブルな価格で結婚式が出来る様にとの事でスタートをしている。当時は年間に4000組以上もの結婚式があった模様である。しかし現在は少子化の関係もあり結婚をする人も少なくなっているのと、海外で行われたり、しゃれたレストランで行われたりと変化している。その為、土日祭日位でありウイークディーはほとんど結婚式が行われていない。

そんな中、当会館は大ホールもあり、連日コンサート、試写会等のイベントが行われ、多くの方が出入りをしている。披露宴会場は近くの会社が会議室代わりに利用をしていて、賀詞交歓会から始まり新年会、会社説明会、入社式、新人研修会、株主総会、組合大会、安全大会、セミナー、忘年会等、常にフル回転であった。

しかしながら、本来の目的である年金福祉施設としての使命は達成出来たのと、国の方針であり惜しまれながらも閉館をする事になった。

2009年12月1日入札公告が出され、2010年2月12日に入札が行われた。本館をヨドバシカメラが、別館は伸和技研が落札して4月末に引渡される予定である。本館にはカメラ博物館・ギャラリー・オフイス等が出来る模様である。

3月31日(水)最終日は午後5時よりロイヤルホールにて従業員のお別れ会が模様された。最初に当会館の歴史が大きなスクリーンに映し出され、皆さん懐かしく見入っていた。その後、館長からの挨拶があり“閉館に関してテレビのニュースでは赤字を抱えている様な話になっているが、年金福祉施設としては黒字であり目的を達成しているので、新しい職場では胸を張って仕事をして下さい”との話があった。

このお別れ会は、皆さん非常に複雑な気持ちで迎えられている感じです。閉館が確定してからは職員の再就職活動に総務はいろいろ努力をするも多くの方が決まっていない。閉館になる事が前提で入って来た人はともかく、従業員の方々は長年務めた職場がなくなり寂しく残念に思って今日を迎えている。失業保険をもらいながら考えたいと話していたが、景気が悪い時なので、不安を隠せない。

人生も山あり谷ありである、これが新たな人生の出発点になるかもしれない、異なった自分が発見出来るかもしれない、隠された才能が発揮出来るチャンスと期待しよう。

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