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バレンティンが56号新記録を打った瞬間

2013年 9月15日(日)No.99号

『 日本新記録は外国人の手に 』


2013年9月15日(日)台風18号が近付き天気が心配である中、神宮球場で18:00からヤクルト対阪神戦が行なわれた。1回の裏に4番ウラディミール・バレンティン(ヤクルト)の打順が来た、2B・1Sの後4球目をフルスイングした、“こん”という硬い音が聞こえた。打球が左中間方向に上がると、自信があったのだろう、両手を上げガッツポーズをした。日本記録の55号を打ってから4試合ぶりのゲームであった。日本プロ野球新記録である、1シーズン56号ホームランが達成された。3回の2打席目は左翼ポール際に連続の57号ホームランを放った。残り18試合ある、どこまで記録が伸びるのか。


56号新記録を打った時の電光掲示板

東京オリンピックの1964年に王貞治選手(巨人)が55号ホームランを打ってから、55号を超える事が無かった。2001年にタフィ・ローズ選手(近鉄)が、2002年にはアレックス・カブレラ選手(西武)が55本を打っているが、残りゲームはフォアボールの連続で勝負していない。あとあじが悪い結果となり、結局55本を超える事は無かった。国民栄誉賞を貰った松井秀喜選手の背番号は、この55本から来ているが、今回はこの記録が破られた、出来れば日本人に破ってもらいたかった。

今年はバレンティンが1シーズンのホームラン新記録更新した試合の観戦とアレックス・ラミレス選手の2000本安打の記録が2013年4月6日に達成された日と共に神宮球場で見る事が出来た。ラミレス選手もバレンティン選手も共にアメリカのメジャーリーグを経験しているが決して良い成績を残しているわけではない、むしろ日本に来てから、キャッチャーの研究をしての成績である。日本人からはこの様なスラッガーが出てこないのはなぜだろう?

元西鉄で活躍をした豊田泰光氏は新聞で『日本でも長距離打者を育てられないかに付いて、残念ながら先日行われた18歳以下のワールドカップを見る限り、さきゆきは厳しい。日本は決勝で米国に2-3で敗れたが、決定的な違いはスイングの強さである。日本のエースにバッタバッタと三振を喫したが、最後はしぶい安打を重ねて逆転した。米国の打者はフルスイングする事しか教えられずに育って来た、と見えた。日本も相当なものだが米国の迫力にはかなわない。おそらく“打撃観”が違うのだ。バットが振れるかどうかは人種の違いとか体格差の問題ではなく、思想・教育の問題なのだ。日本では最初からバントやつなぎの打撃を教え、少年の段階で小さくまとまってしまう。最初から「ハードヒット」の思想で育てれば、結果は違うものになるだろう。要するに「ボールをつぶすようなつもりで、両手で抑え込む感じで振る」全員が全員ではないが、打球の強さがぐっと違ってくる。素材より育ち、少年野球まで遡って見直さないと、日本から長距離打者は出てこない。バレンティンはメジャーとマイナーを行ったり来たりの選手だった。おそらく3Aクラスにはこうした素材が何人もいるだろう。バレンティンの成功でますます大砲を育てるより、買って来た方が早いという事になるかもしれない。』とまとめていた。


アルストロメリア

もしかしたら、日本プロ野球界の記録は外国人で占められる時代が来るかもしれない。日本のお家芸である相撲も外国人が上位を占め、日本人にもっと頑張って欲しいと思うが強い力士が出てこない、寂しい限りである。日本は豊かになりすぎ、ハングリー精神が欠けているのではないか心配になる。



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