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N68 平面充填パズル  (2025.2.19)  
 
 玩具シリーズ第6弾

 今回はジグソーパズルのようにタイルを平面に敷き詰めるパズルです。

      

 1974年イギリスの数学者ロジャー・ペンローズ(2020年ノーベル物理学賞受賞)が発見した「ペンローズ・タイル」が今回のテーマです。
 平面に非周期的に、かつ際限なく敷き詰められるタイルで、数学の幾何学分野で非常に興味深いテーマなのですが、詳しく知りたい方はネットで検索してください。
 ちなみに”非周期的”とは簡単に言うと繰り返しパターンがないことを意味します。

 今回はペンローズ・タイルのひとつ、P2タイプを作成しました。
 下の写真のように2種類のタイル(カイトとダーツと呼称)で、組み合わせると鋭角が72°の菱形になります。

      

      


作成手順です。

1)ネットでタイルパターン画像をコピペしてプリントアウトして、5.5㎜厚の合板にでんぷん糊で貼り付ける
2)丸のこテーブルでひし形を切り出し、次いで糸のこ盤でカイトとダート部に切り分ける
3)用紙をはがして両面に着色 (片方の面をを暖色系、他面を寒色系に塗り分け)
4)90%程度にサイズダウンしたテンプレートを作成し、トリマーテーブルで6㎜コロ付きビットを使用して整形
5)サンドぺーパーで頂角と辺の面取り

 上記手順で(4)は、糸のこ盤加工が苦手(へたくそ)な小生には必須ですが、もちろ得意な人にとっては不要な加工です。

 全部で38セットできあがりました。


 遊び方は説明するまでもなく平面に隙間なく敷き詰めるだけですが、上の写真のように規則的に並べるだけなら面白味もなにもありません。

 非周期的に並べたのが先頭の写真(暖色系)と下の寒色系の写真です。

         


 実際にやってみると結構難しく時間つぶしには良さそうです! 


 孫のために作った”知育玩具?”ですが、このてのおもちゃは提供する時期が難しく、時々小出しにして"”食いつき”を観察するしかなさそうですね。 



 
(2025/2/22 追記)

 ペンローズ・タイルは2種類のタイルを使っていましたが、同じような非周期的充填が1種類のタイルで可能なのでしょうか?

 これはアインシュタイン・タイルと名づけられ、数学者は長年探しもとめてきたのですが、ペンローズ・タイルから約50年経った2023年3月ついに発見されました。
 ここでアインシュタインはあの相対性理論のアインシュタインではなくドイツ語の”1個の石”を意味します。


         


 作成手順は、前回の(2)は丸のこテーブルが使えないのですべて糸のこ盤での加工で、その他は同様です。
 このタイルは裏表が異なるので色分けしています。全部で78枚できました。

         


 本タイルはその形状から”HAT”と名づけられており裏返しOKなのですが、その後裏返ししなくとも非周期的充填が可能なタイルが発見されています。 


 今回もタイル充填に四苦八苦し、タイル全部を使ってから写真に撮るつもりだったのですが、時間がかかりそうだったので取り敢えず途中で写真を撮ってアップした次第です。

 孫用ですが、孫が興味を示さなくともジイジのボケ防止用に十分役に立ちそうです。
 (^^)v


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