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S4 燕の雪隠 (2002. 2. 9)

 ツバメが毎年玄関先にやって来ては、巣立っていきます。ツバメは幸福を運ぶ鳥と言われていますから、そのこと自体は嬉しいことなのですが、ただ一つ困るのが、その糞です。ツバメは巣立つまでは巣からお尻をちょこんと外に向けて、ポトリと外に糞を落とし、巣の下はたちまち糞の山となってしまいます。しかもそこは、玄関先になっているわけです。
 ...で、糞受けを作ることにしました。
 
 ところで、昔、えらいお殿様の便所は、ボットン便所の下の貯槽の代わりに箱車を置いた様なもので、1回毎にきれいに掃除をしたと、なんかで読んだ記憶があります(ほんとかなー?)
 ツバメの糞受けを作ろうと思ったときに、このお殿様の便所がすぐ頭に浮かびました。

 そこで、今はほとんど死語になっている雪隠を使って、タイトルは「燕の雪隠」。雪隠はせっちんと読み、辞書を引くと、便所、厠と出ています。ついでに、その使い方の例を挙げると、
....雪隠の火事なんてぇことを言いますが、こりゃー、なんですな、つまりやけくそてぇ洒落でございますな、また、腕の悪い大工のことをバカにして雪隠大工なんてぇことを言うようで...てやんでぇ



 雪隠求められる雪隠の仕様は、簡単に掃除できること。
 そのためには、糞受けを簡単に取り外せる構造にしなければなりません。そこで、まず角材を壁に固定します。角材には幅広金折(接合金具の1種で直角に交わる木材接合部を内側の2方向から補強する金具)が差し込めるように、2mmほどの溝を予め切っておきます。棚の方には、斜めの支えと壁側に金折を取り付け、取り外し金折を角材の溝に差し込むようにしました。
 棚の下に、重しを兼ねた吊り鉢を下げてみました。見栄えもぐっと良くなり、ちょっと雪隠には見えないでしょう。

 ところで、ツバメもやはり中古住宅より新築がいいみたいで、巣を新たに作ることが多くて、そうなったら、雪隠も場所を移さなくてはなりません。
 その時はさらに設置場所が自由にできるものを考えることにしましょう。


●制作メモ
 モルタル壁に角材を固定するときは、鉛あるいはプラスチック製のプラグアンカーを使って、木ねじでしっかり取り付けましょう。

 雪隠サイズは550W×250D(mm)の完全防水ベニヤで斜めの脚は33T×45W(mm)角材、壁のベースは33mm角材。


●概略予算
  0円(端材で作成)
 
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