Gold Plum





第三章


救出


〜涼介&みのりの場合〜




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「好きな奴? ぼくいっぱいいるよー」

「その好きじゃなくてな、もっと特別の好きだ。愛ってやつだな。うん」

 善郎が勝手に無責任な言葉を紡ぎ、

太一がいまいち納得がいっていない口調で呟く。

「ふーん。難しいね。お姉さんわかる?」

 話を振ってくる太一に対し、小越が慌てたような声音で答える。

「え? ええっと……ちょ、ちょっと、わかる、かな?」

 焦りながらもきちんと答える小越に太一が感嘆の声をあげた。

「すごーい! やっぱりお姉さんは大人なんだね」

 軽く拍手する勢いで太一がしきりに感心している。

ますますみのりを離すタイミングを量りかね途方に暮れていると、

狸男の短い叫び声が聞こえてきた。

「くっ! こうなったら!」

 その途端、視界が真っ白に染まり、涼介は目を瞠った。










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