Gold Plum
第三章
救出
〜涼介&みのりの場合〜
六
IIH
「氷に縁がある神社……」
涼介の閃きに、みのりは知っている神社仏閣を脳内で検索していく。
しかし、雪姫と縁があるところはいくつか思いつくのだが、
それらはどこも氷に縁があるなどは聞いたことのない場所ばかり
だった。
みのりは途方に暮れそうになり、助言を求めようと碧を見る。
だが、碧へ向ける視線の途中で山波を捉え、
みのりは助言を求める相手を変更した。
「山波さんは心当たりありますか?」
この中で一番の年長者の上に、『梅の実を守る会』の人間だ。
本家である梅宮が把握していない噂話などを知っているに違いない。
みのりは期待を込めて山波を見つめる。
こちらの目線に山波は自身の白髪混じりの黒髪をひと撫でした。
「はあ……、以前行った神社で
地面がすべて氷になった場所がありましたが。
一度出たらもう出ないんじゃなかったかと思うんですが……
違いましたかね?」
記憶が曖昧なのだろう。
考えながらゆっくりと語られる内容に、みのりは目を見開いた。
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