Gold Plum





第五章


自覚


〜みのり&涼介の場合〜





IC




「梅田のみさんと雪姫、あなたたちはどうするんですか?」

 みのりは梅田のみと彼女の肩に座っている雪姫たちのそばへ行く。

すると雪姫が梅田のみの髪を掴み、元気よく立ち上がった。


「わらわはのみといるマロ!」


 雪姫の発言に、のみが嬉しそうに微笑む。そしてまっすぐに

見据えてきた。


「皆様の気持ちが再度ひとつになるときにお呼びくださいませ。

それまでの間、雪姫様のお世話はわたくしが務めさせていただきます」

「呼ぶ?」


 紅が、雪姫を落とさないよう器用に頭を下げる梅田のみへ、

首をかしげる。


「はい。あ、そうでしたね。

こちらをお渡し致します。わたくしの連絡先になります」


 持っていた盃と引き換えるように名刺を差し出される。

みのりは、戸惑いながらもそれを受け取った。


「あ、りがとうございます?」


 そこには彼女の自宅の電話番号らしき数字と携帯の番号らしき

数字が名前と一緒に記載されていた。


(やっぱり自宅よりは携帯へかけた方がいいのよね?)


 みのりがまじまじと名刺を眺めていると、涼介が碧へ近づくのを

目の端で捉えた。










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