Gold Plum





第五章


自覚


〜みのり&涼介の場合〜





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「は、はあ……そうですか?」


 何を言われているのかわかっていないのか、山波が目を瞬かせる。

そこへ意味のない会話に飽きたらしい太一が袖を引っ張ってきた。


「ねえねえお兄ちゃん、お姉ちゃんたちにいつ話すの?」


 まさか先程のみのりとの会話を聞いていたのだろうか。

嫌な汗が背中を伝う。

涼介は顔が引きつるのを自覚しながら太一へ微笑む。


「ん? 話すって何を?」


なんでもない体を装って答えると、太一がきょとんとする。


「え? 八蜘蛛神社のことを話すんじゃなかったの?」

「あ!」


 心底不思議そうな声で問いかけられ本来の目的を思いだした。


「そうだった!」


 涼介はパーカーのポケットへ畳んで入れておいた地図を引っ張りだす。


「皆さん、俺たち八蜘蛛神社へ行ってこれを発見したんです。

ちょっと見てもらえますか?」


 躊躇なくちゃぶ台へ地図を広げると、真っ先に高松が興味を示した。










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