Gold Plum





第五章


自覚


〜みのり&涼介の場合〜





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 みのりに期待のこもった目で見つめられ、涼介は内心で呻く。


「いや、全然。君のほうは?」


 見栄を張ってもしかたがないので首を左右に振ると、

みのりが肩を落とした。


「私も知らない。古文書にもそんなこと書いてなかったと思うし……」

「かき氷なんて自動のやつしか見たことなかったしなあ……」

 腕を組んで考え込んでいると、太一が声をあげる。


「あ、雪姫様が起きてるー!」


 雪姫が目を覚ましたことに今気づいたらしい。

それなら彼女に直接訊いてみたほうがいいかもしれない。

提案しようと改めてみのりへ視線を向けると、

またしても紅が割って入ってきた。


「お嬢さまから離れろ」

「あ、はいはい……」

 ぐりぐりと間に入り込みながら耳元で告げられ、

涼介は少々うんざりする。

しかたなく半歩だけ位置をずらしていると、雪姫が騒ぎ出した。










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