Gold Plum

第六章


対峙


〜律子＆麻里の場合〜


二


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「ずっと外にいてもなんだからそろそろお店に入りましょうか？」


　いきなり中に入るよう促してくる。


（え？　まだ満さん納得してくれてないのに？）


　急な展開についていけず目を白黒させていると、

律子が直実に向かい頷く。


「そうですね。満君も必要性があるかは聞いてから判断したっていいじゃない！

ね、麻里さん」


　話を向けられ、麻里はやっと２人の真意を理解した。


（ここは押したほうがいいってことね）


　意図は悟った。

もうここはなんとしても彼を連れて行くほうがいいのだ。

麻里は盛大に首を縦に振り、満へ笑いかける。


「はい！　そうだと思います！　たぶん」


　胸の前で拳を握り宣言すると、満の瞳がさらに揺れた。


「だから勝手に決めんじゃねーって言ってんだろう」


　いらついているらしい。

やはり強引すぎたのだろうか。


（やっぱり無理かも……）


　これ以上嫌われたらと思うと身がすくむ。


「どうしても、だめ、ですか？」


　尋ねると、なぜか満がたじろいだ。