Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





AIB




「あんたたちに話すことなんかない! 帰ってくれ!」


 いきなり出てきた山波はひどく興奮した様子だった。

怒鳴った途端、踵を返し始める山波にみのりが慌てて声をかける。


「え? ちょっと山波さん話を聞いてください!」


 呼びかけるみのりに涼介も加勢する。


「そうですよ。みのりさんの話を聞いてください!」

「その必要はない!」


 振り返りもせず切って捨ててくる山波に、涼介はむっとした。

わき起こる感情を紅が先に代弁してくれる。


「頑固者」

「何をー!?」


 案の定いきり立つ山波を宥めに入ったのは飛田だった。


「お義父さん、落ち着いてください」

「お前に言われたくない!」


 眉を八の字にして訴えかける飛田に、山波が吠える。

これでは説得も何もあったものではない。

どうにかしなければ。

考えを巡らせていると、碧が大仰な溜め息を吐いた。










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