Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





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「あと、碧さんが紅さんを好きなこと、みのりさんの前では

控えたほうがいいかと。いくらなんでも想い人が

親友を好きだなんて辛すぎるし……」


 自分の恥部を曝されることはもうあきらめた。

だが、碧が誰を好きなのかはまだ隠しておくべきだろう。

みのりが悲しむ姿は見たくない。

少し生意気かとは思いつつ忠告してみると、碧が目を瞬いた。


「お嬢様は僕が紅を想っていることを知っていますよ。

むしろ毎回のことなのであきれ返っていらっしゃいますけど。

ふふふ。ところで想い人ってなんのことですか? 涼介君のことですか?」

「へ?!」


 碧の返答に、涼介は声を裏返す。

みのりが碧の想い人を知っている。しかもあきれ返っている。


(ってことは、俺……)


 諦めなくてもいいのだろうか。

この想いを告げ、その先を望んでも構わないのだろうか。


(いやいやいや。

あのみのりさんが俺を好きなる日が来るとは思えないし)


 だがやはり、無理に気持ちを隠す必要はないということだ。

嬉しさが込み上げてくる。

小さくガッツポーズをして、はっと我に返った。










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