Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
一
IG
「みのりお嬢様のこと末永くよろしくお願いしますね。
君ならみのりお嬢様を完璧に操縦できますよ」
軽く肩を叩かれぎょっとしている間もなく、
碧が先に歩き出してしまった。
「あ、碧さん!!」
慌てて呼び止めるが、碧が振り返る様子はない。
(余計なこと言ったせいで碧さんにばれた)
これはまずい。
非常にまずい。
(あー勘弁してくれよー!)
このままでは自分は一生彼にからかわれ続けてしまうだろう。
もし今の話がみのりの耳に入ってしまったら、と思うだけで、
肝が冷えてくる。
(あの人が好い笑顔してる時ってなんか危なそうだし)
どうにかみのりに何か良からぬことを言う前に説得しなくては。
涼介は、待ってください、と碧の背中を追った。
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