Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
三
GIB
「そうですよ、時代なんて関係ない」
「僕もそう思います!」
「俺もどっちかというとみのり様たちの意見に賛成かなあ」
涼介に続き飛田と雅仲が援護射撃と言わんばかりに、山波へ
意見をぶつける。
「な……!」
一気に集中砲火を浴びることになった山波が口をパカッと開けた
まま固まってしまった。そこへ碧が営業用の笑みを貼りつけ雅仲へ
話しかけた。
「おや? よろしいのですか? みのりお嬢様のお味方をして?」
「俺は兄とは違いますし。
それに兄にとってもそのほうがいい気がするんですよね。
なんでかは勘なんですけど」
「なるほど」
梅田次男の言い分に碧は納得したのか、言葉みじかに頷く。
珍しく皮肉を言わない側近に驚いていると、雅仲がさらに言葉を
重ねた。
「多分義姉さんも同じ思いだと思いますよ」
「彼女の意見がどうであれ、彼女がこちらの味方につくことは
ないと思いますけどね」
「まったくですね」
間髪入れず持論を唱える碧に、雅仲は苦笑しながら同意する。
市長と話すときの側近とは違い普通に会話している2人を横目に、
みのりは山波の名を呼んだ。
一つ前を読む GPの部屋に戻る 次を読む
|