Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





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 玄関から扉の開閉音が聞こえ、涼介は背もたれに身体を預けた。

あそこまで立て続けに話したのは初めてだったかもしれない。


(手、震えてるし)


 興奮していたからなのか、それとも恐怖していたからなのか。


(怖いって思ってはなかったかもな)


 今までだったらあそこまで長兄に言い切ることができたかどうか。

涼介はこっそり斜め向かいのみのりを見遣る。

彼女は隣の紅と何やら微笑み合っており、

こちらの視線には少しも気づいていないようだった。


「ずいぶんと面白い展開になりましたね」


 碧が楽しげな様子で言葉を紡ぐ。


「勝手をしてすみません」


 碧へ向かい頭を下げるとみのりが会話に入ってくる。


「本当よ。でも、涼介すごいじゃない。あんな風に市長を追いやるなんて」

「市長、タジタジ」

 女子2人に褒められ涼介は頬が熱くなるのを感じる。


「いやあ」


 誤魔化すように頭へ手をやると、隣にいた雅仲がいや、と肩を叩いてきた。










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