Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
三
CCIE
「はい。それはもうよく知ってますよ」
雅仲が笑顔で返答するのを、涼介は新鮮な気持ちで見守る。
(雅兄ってゲームするんだっけ?)
あまりそういうものに興味を持っている雰囲気はなかったが。
だが、考えてみればよく自室に籠もって、
PCを動かしているところを見かけていたような気もする。
(もっと早く知ってたらなあ……)
兄弟で遊ぶこともできたかもしれないのに。
少しだけ口惜しい気持ちで次兄を見つめていると、
碧がみのりに同意した。
「僕も名前は知ってましたが、
雅仲君のような大人まで知っているゲームだとは思っていませんでした」
確かに子供用と言ってもいいような内容ではあるが。
なかなかにやりこみ要素もあるゲームなのである。
「あれ梅の実ならすのにすごく役に立ったんだよ。あれ作った人は尊敬するな」
ぽそりと感想を述べると、みのりが目を見開いた。
「え! そうなの?」
「そうなんだよ。スズメガがでてきたりとかさ」
思い起こすだけで興奮してくる。
太一と種の謎解きをしている間、
自分たちはどれほど「すごタロ」が役に立ってくれたかしれない。
涼介は興奮を抑えるため吐息した。
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