Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





CCIE




「はい。それはもうよく知ってますよ」


 雅仲が笑顔で返答するのを、涼介は新鮮な気持ちで見守る。


(雅兄ってゲームするんだっけ?)


 あまりそういうものに興味を持っている雰囲気はなかったが。


だが、考えてみればよく自室に籠もって、

PCを動かしているところを見かけていたような気もする。


(もっと早く知ってたらなあ……)


 兄弟で遊ぶこともできたかもしれないのに。

少しだけ口惜しい気持ちで次兄を見つめていると、

碧がみのりに同意した。


「僕も名前は知ってましたが、

雅仲君のような大人まで知っているゲームだとは思っていませんでした」


 確かに子供用と言ってもいいような内容ではあるが。

なかなかにやりこみ要素もあるゲームなのである。


「あれ梅の実ならすのにすごく役に立ったんだよ。あれ作った人は尊敬するな」


 ぽそりと感想を述べると、みのりが目を見開いた。


「え! そうなの?」

「そうなんだよ。スズメガがでてきたりとかさ」


 思い起こすだけで興奮してくる。

太一と種の謎解きをしている間、

自分たちはどれほど「すごタロ」が役に立ってくれたかしれない。

涼介は興奮を抑えるため吐息した。










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