Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





CCIF




(しかも太一君たちすっごく詳しかったしなあ)


 自分もゲームは好きだがあそこまでやりこんだことは一度もなかった。

だから子供たちと謎解きをするのは本当に楽しかったのである。

緩んでくる頬もそのままにこれまでのことに思いを馳せていると、

みのりのむっとしたような声が聞こえてきた。


「何よ、それ。聞いてないわよ。

そもそもなんでゲームなのに黄金梅と関係しているわけ?」


 そこまで憤慨することではない気はするが、

どうやらご機嫌斜めのようだ。涼介は頬を掻きながら改めて感想を口にする。


「さあ、それはよく知らないけど。

この黄梅の伝承に詳しい人が作ってると思うなあ。

本当にすごいよ。あのゲーム」


 あれを全部クリアしたら

黄梅市に残る伝承は一通り覚えきってしまうのではないだろうか。

思いつつ首を上下させていると、雅仲が後頭部へ手を置いた。


「いやあ、それほどでもないよ。俺1人で作ったわけでもないし」


 次兄の告白に涼介は目を点にする。


(え? 今なんて言った?)


 軽く混乱するのをよそに紅が首をかしげた。


「作った?」


 問いかける紅へ雅仲があっさりと頷く。


「はい。作りました。僕と忠信様と冴島教授と3人で」


 さらなる爆弾発言に今度はみのりが素っ頓狂な声をあげた。










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