Gold Plum

第六章


対峙


〜善郎＆太一の場合〜


四


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　善郎は太一たちを自宅へ連れて行った。

和子へ手短に事情を話すと呆れ声ではいはい、

と頷かれてしまい、密かに落ち込む。


「ちゃんとまっすぐ送っていってあげてくださいよ」


　やんわりと釘を刺され、善郎はああ、と生返事で誤魔化した。

元よりそのつもりではあったが、

たった一人だけ、ぜひ会って話したい人物がいるのだ。


（今から行ったら夜には帰れるだろう）


　８時過ぎにはみのりお嬢様へ決意を告げなくてはならない。

内心で溜め息を吐きつつ太一たちを車へ乗せ、

すぐさまエンジンをかける。

子供たちは車内を興味深げに一通り見回した後、

沈黙に飽きたのか何気なく問いかけてきた。


「おじちゃんはいつからリオのお祖父ちゃんの友達なの？」


　気になるのはやはりそこか。善郎は吐息して、太一へ答える。


「黄金梅のことで色々と話を聞いた時からだから……、４、５日前だな」


　空で日数を計算して告げると、リオが素っ頓狂な声をあげる。


「それ、つい最近じゃねーか」

「確かにそうだな」


　もう何日も経ってしまったように思っていたが、

そういえば一瞬間も経っていなかったのだ。


（しんどいなあ……）


　リオの言葉で善郎の疲れは倍増した。