Gold Plum

第六章


対峙


〜善郎＆太一の場合〜


四


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「どうして知ってるの？」


　尋ねられた邦夫は一瞬言葉に詰まったようだった。

善郎は声を振るわせた。


「じゃあ、まさか本当に……？！」


　半ば否定して欲しくて問いかけた言葉を前に、

邦夫が卓へ突っ伏した。


「あー、なんてことだんべ。わしの友人は太一君のおじいさんのようだべ」

「えぇー！」


　太一が目をこれでもかというほど見開く。

リオも信じられないのか何度も首を左右へ振る。


「うそだろう！」


　声を荒らげるリオと他２人の様子を見つめながら、善郎は額へ手をあてた。


「なんと……」


　こんな残酷なことがあっていいのだろうか。


（やっぱり無理じゃないか。

人間と獣人が関わっちまうと不幸になる未来しかないじゃないか）


　熱く説得してくれたみのりたちには悪いが、

自分にはこれ以上こんな不幸なことを起こさせるわけにはいかない。


（俺が彼女たちを説得するしかない……のか……？）


　重くなってきた頭をどうにか手で支えていると、

邦夫がゆっくりと伏せていた顔をあげた。