Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





IG




「幼馴染の仲じゃないか。そう冷たく言ってくれるなよ」

「そうそう。困ったときは助け合わないとね。

俺は身内なんだし紹介してくれても構わないだろう?」


 市長は碧の態度に怯えを見せるどころか、ぐいぐい迫ってくる。

そのあとを高松が嬉々としながら追従してきた。

みのりは、彼らの豪胆さに顔を引きつらせる。


(うわぁ。あんな冷たい瞳の碧に睨まれても平気なんて……

さすが幼馴染)


 珍しく二の句が継げられずにいる碧を横目に眺めていると、

背後から野木崎の訝しげな声が聞こえてくる。


「どういうこと梅畑君。なんであの人たちがここにいるのよ?」

「すみません」


 どうやら野木崎は涼介へ詰め寄ったようだ。こちらの邪魔を

しないようにと、気遣うように涼介が小声で説明を始める。


「俺の力不足で二人を阻止することができなかったんです。

どうしても俺たちのやることを間近で見届けるって聞かなくて」

「ハァ? 何よそれ。

てかあの高松って人、東郷都の人でしょう? 身内って何?」

「そ、それは……」


 頓狂な声をあげる野木崎に、涼介が口ごもった。










一つ前を読む   GPの部屋に戻る   次を読む