Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





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(いくら親しくなったからといっても、野木崎さんたちに

高松さんのことを打ち明けていいわけないものね……)


 涼介がためらうのも無理はない。代が違うとはいえ、高松の

存在は梅宮とって隠しておきたいことだ。


(高松さんも高松さんよね。ついて行きたいからって

身内なんて余計なこと言うことないのに)


 みのりは涼介のフォローもできずヤキモキした。

だが高松は違ったらしい。それまで碧と対峙していはずの彼の瞳が

キラリと光る。


「俺は姓は違うけど、現当主である梅宮美都子様の腹違いの

姉弟なんだよ」


 何を言っても態度を変えない碧よりも御しやすいとでも思った

のだろうか。碧を押しのけるように、高松が涼介たちと向き合う。

彼は攻略相手を野木崎たちへ変えるようだ。

案の定、野木崎と小越は高松の言葉に素直に反応する。


「ええ!」

「そ、そんな! 現当主と高松室長が姉弟だなんて!

それじゃあ黄梅と都の発展のためにっていうのは……」


 小越の疑問に高松が鷹揚に頷く。


「もちろん事実だよ。

俺はとにかくどうなるのか見てみたいんだよ。

君たちの決断のその先を、ね」


 優しく小越へ語りかける高松の表情は、愛想笑いとは違い

とても柔らかいものだった。










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