Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
五
DIB
「う!」
「まっ、まぶしい!」
(芽衣子さんや飛田さんは大丈夫だったかしら?)
みのりは高松と市長の呻き声を聞きながら、前回参加していなかった
2人のことを思う。しばらくして、光が収まり瞼をあけた。
(良かった。2人は問題なかったみたいね)
あらかじめ山波から聞き及んでいたのかもしれない。
芽衣子と飛田は平然としている。それとは逆に光をまともに
喰らったであろう高松と市長は、未だに顔へ手をあて身悶えていた。
(いい気味だわ。きっと高松さんと市長には天罰があたったのよ)
みのりが内心で悪態をついていると、太一が銚子の上で佇んでいる
雪姫の元へ近寄る。
「雪姫様、とっても可愛かったよー」
「うむ。主は素直な童マロ」
雪姫が腰へ手をあて胸を反らした。その姿には、先ほどまでの
儚げで、どこか妖艶染みていた雰囲気は一切なくなっていた。
「雪姫様。お疲れ様でございました」
梅田のみが雪姫へ頭を下げると雪姫は彼女の腕を伝い始める。
そして肩へ辿り着くや、いつもの定位置と言わんばかりに梅田のみの
髪を掴みながら腰を下ろした。
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