Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





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「へぇ、そう」


 からかいを多分に含んだ野木崎の反応にどう返していいのか

わからず押し黙っていると、女性が駆け寄ってきた。


「りっちゃん、お待たせ。あら、どうしたの?」


 女性は野木崎の知り合いらしい。

野木崎を愛称で呼ぶその人は、スッキリとした顔立ちでとても

綺麗な人だった。

 みのりが女性を観察していると、おもむろに涼介がお辞儀をする。


「あ、太一君のお母さん! お久しぶりです」

「太一君のお母様!」


 みのりは頓狂な声をあげた。そして彼女の前へ立ち、頭を下げる。


「その節は色々太一君に無理をさせてしまって申し訳

ありませんでした」


 少し堅苦しくしすぎてしまったかもしれない。

みのりが内心で焦っていると、涼介がフォローするかのように

別の話題を口にする。


「あれから太一君とお祖母様、お元気ですか?

なかなか連絡がとれなくて」

「えぇっと?」


 女性は助けを求めるように野木崎を見た。

野木崎は得心したとばかりに間に入り手を向けてくる。


「かずちゃん、こちら梅宮みのり様。梅畑君の彼女さんよ」


 野木崎の紹介にみのりが体温を上昇させた。










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