Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





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 みのりが体制を元に戻すと同時に肩から涼介の腕が外れる。

少しだけ残念な気持ちになっていると、足の上に置いてある手を

涼介が優しく握ってきた。

みのりは反射的に涼介の顔を仰ぎ見る。だが、彼の視線は太一へと

移っていた。


「太一君、本当によかったね」

「うん。だから今度はリオが僕の家で遊ぶんだよねー」


 すでにどら焼きを食べ終えていたらしい、太一が声を弾ませ

里夫を見た。


「おう。太一の家で『すごタロ』をするんだぜ」

「ゲームなら任せておけよな」


 翔が人差し指で鼻下をなでる里夫の肩を組む。僕も混ぜてと

言うように、太一が2人の間に入った。

少年たちがまたもやはしゃぎ出す。しかしそれは、涼介が話し

かけたことにより終わりを告げる。


「すごタロを? それはすごいな!

そうそう。近々野球もやろうな」

「あ、そうだよ。お兄さん忘れてるのかと思ってたぜ」

「忘れてないよ。けど色々忙しかったからさ。悪かったよ、翔君」


 涼介が腕を組んで拗ねる翔へ平謝りをした。その際に手を

放さなされてしまい、みのりは少しだけがっかりした。










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