Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





AIB




「山波さんも

芽衣子さんと飛田さんのことを許してくださったんですね」


 みのりは両手を叩きながら喜んだ。

なんだかんだ言ってはいたが山波らしい。

本人がここにいたら照れ隠しに否定してくるだろう。

容易に想像ができる。

みのりは自然と頬を緩めた。だが、そこへ野臥間が首をかしげる。


「あれは許したってことになるんだべか?」

(どういうこと?)


 野臥間の疑問に、みのりは顔を横へ倒した。

すると鶯木が野臥間の肩を叩く。バシッという小気味良い音が鳴った。


「そりゃそうよ。

弟子にしたってことは跡取りにするってことでしょう?」


 『婚約』や『結婚』といった単語を頭に浮かべていたみのりは、

鶯木の言葉に目を瞬かせた。それは涼介たちも同じだったらしい。

小越と涼介が同時に呟く。


「「跡取り……」」

「弟子? 弟子ってなんだよ」


 満が訝しげな様子で狼谷へ詰め寄った。

それを狼谷があっさりとした態度で受け応える。


「言葉通りだんべ」

(言葉通り? え、本当にお弟子さんになったってことなの?)


 みのりは理解が追いつかず、目を白黒させた。










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