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ケント・ウォン氏招聘プロジェクト(2003.11.6〜11.14)

Kent Wong

【ケント・ウォン(Kent Wong)さんの略歴】

 1956年ロサンゼルス生まれ。中国人3世。1977年カリフォルニア大学バークレー校卒業。1985-91年:SEIUローカル660スタッフ弁護士、1991年-現在:カリフォルニア大学ロサンゼルス校労働研究教育センター所長、1992-97年:アジア太平洋系アメリカ人労働者連合(APALA)会長。

【ケント・ウォンさんの著作(日本語訳)の紹介】

book cover

 ケント・ウォン編(戸塚秀夫・山崎精一監訳)『アメリカ労働運動のニュー・ボイス:立ち上がるマイノリティー、女性たち』彩流社、2003年10月発行、2,000円。

“実に久しぶりに、心に響く証言の数々に接した。しかも、証言者の風貌と活動を伝える見事な写真入りである。ここには、個性的なライフコースを切り開いてきた人間の、生きた言葉が躍動している。この書物の原本2冊を読み進んでいた当時の興奮を、私は今も忘れない。
 日本の労働運動の現状についてため息をつきながら、最近のアメリカ労働運動の動きに一条の光を感じてきた私にとって、これは、その光源に迫るのに格好の書物であった。”(戸塚秀夫)

【ケント・ウォンさんのビデオの紹介】

video

取材:ロサンゼルス訪問団、制作:ビデオ塾、協力:国際労働研究センター『立ち上がるマイノリティーと女性たち:アメリカの新しい労働運動』VHS20分、個人価格2,000円(団体価格:2万円)

注文は、ビデオ塾(FAX: 03-3401-8944、e-mail: vhc01121@nifty.com)またはロサンゼルス訪問団(高須:FAX: 03-5626-2307、e-mail: h_takasu@jca.apc.org)まで。

 2003年8月に、ロサンゼルスを訪問し、移民労働者の闘いについて、ケント・ウォンさんとアメリカの労働運動の最前線で活動するラテンアメリカやアジア系リーダーたち4人にインタビューし、その物語をビデオにまとめたものです。


国際労働研究センター連絡先
 Tel & Fax : 050-3720-0699
 e-mail:

 国際労働研究センター招請プログラムで来日したケント・ウォンさん(カリフォルニア大学ロサンゼル校労働研究教育センター所長)の講演会が11月9日、南部労政会館で開催され、70人が参加しました。朝の10時半から夕方の4時半までの異例の長いセミナーでしたが、ケント・ウォンさんはマイクなし、原稿なしで精力的にアメリカ労働運動の新しい動きを語り続けました。移民労働者の組織化、大学の労働研究センターの実態、学生の労働運動への関わり、アメリカ左翼の現状など多岐にわたる参加者からの質問にも意欲的に答え、『徹底討論』という謳い文句に恥じない内容の濃い議論が展開されました。

 講演会に引続き、ケント・ウォン編・戸塚秀夫・山崎精一監訳「アメリカ労働運動のニューボイス -立ち上がるマイノリティー、女性たち」彩流社の出版記念を兼ねた歓迎パーティーが近くの中華料理店で開催され、40名が参加しました。こちらでも、出版社、翻訳者、日本のオルグたち、読者から豊なコメントが交わされ、印象深い交流の場となりました。

 7日間に7回の講演を行い、どこでも予想を上回る聴衆に大きな感動と刺激を与えました。またその他にも組合や運動団体を回って熱心に日本の労働運動から学んでいました。 ケント・ウォンの日本の労働者・研究者へのメッセージは国際労働研究センターを始めそれぞれの機関から報告書の形で出されます。

 国際労働研究センターとして受け止めるべきメッセージは、これまでの日本の労働者教育のあり方を見直し、労働運動の発展に貢献できるような労働研究教育機関を労働組合と研究者の連携によってどうやって作り出すのか、ということだと考えます。

 当面、翻訳書の普及を通じてケント・ウォンのメッセージを広めていきます。監訳者あるいはロサンゼルス訪問団のメンバーが出向き、ビデオ「立ち上がるマイシリティー・女性たち -アメリカの新しい労働運動」を上映しながらケント・ウォンやAPALAを紹介します。職場、大学、地域どこへでも翻訳書を持って伺いますのでセンターまで申し込んでください。

 ケント・ウォンが日本に残したメッセージはこれから次第に広がっていくでしょう。そのことを予感させる話がレイバーフェスタのメーリングリストに掲載されましたので紹介します。11月8日に開催されケント・ウォンもパネリストとして参加した第2回レイバーフェスタの司会を務められた広浜綾子さんの報告です。

 今日(11月15日)、MIC(日本マスコミ情報労組会議)の秋年末闘争決起集会に行ってきました。
 冒頭の議長のあいさつにフェスタのシンポジウムの時に質問してくれたMIC議長(新聞労連)の明珍さんが話しをしましたが、ケント・ウオンさんの話しとして「アメリカでも組合の組織率は落ちているけれど、労働組合が社会正義に基づいて行動していれば若い人 も組合に結集してくるだろう」という言葉を言っていました。フェスタのシンポジウムでの発言だったと思います。
 今回のフェスタもやってよかったなあと思いました。参加人数は私達主催者側にはすごく重要な意味を持つけれど、参加してくれた人にとってはあまり関係のない話しですよね。内容がよければ、これからの運動に影響してくるものだと思いました。今日の集会には労働スクエアに500人集まりました。例えフェスタに来ていなくても、ケント・ウォンさんの言葉は今日きていた人にも聞き届けられている事を思うと運動というのはこうして広げられていくものなんだなあと思いました。


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