「ひめゆり」はミュージカル座の旗揚公演として、1996年に上演されました。1998年
に、規模を拡大し、伊東恵理さん主演で上演された時点でほぼ現在の形になりました。
その後、2002年、2004年に本田美奈子さん主演で上演されました。
レ・ミゼラブルやミス・サイゴンと同じく、全編、セリフが歌の構成です。
ストーリーは、基本的にひめゆりの史実がベースになっています。
主人公のキミを初めとする、ふみ、ルリ、はる、かな、みさ といったひめゆり学徒
隊、陸軍病院の看護婦長の上原婦長、陸軍病院にいる軍のトップ、滝軍曹、入院患者の
杉原上等兵、檜山上等兵 らが主な登場人物です。
第一幕は、大体、学徒動員の直前から南部への撤退命令直後までが描かれています。
陸軍病院にやってきた学徒隊達は、想像をはるかに超えたひどい状況に直面します。傷
口にウジをわかせた患者達、麻酔もなく足を切断される杉原上等兵の姿、砲弾に倒れた
級友。陸軍病院撤退時は、一人で歩けない患者は青酸カリを渡されておきざりにされ
る。キミが面倒を見た杉原上等兵もその中の一人でした。しかし、砲弾の雨のなかの
撤退、とても人のことを気にする余裕はありません。
第二幕は、南風原撤退後、沖縄戦終結までの話で、キミのと檜山上等兵、ふみとルリ
の姉妹、はる、かな、みさの3人組らの撤退に分けてストーリーが進みます。学徒隊の
中でも、命を落とすものもいれば、なんとか生き残るものもいます。
2010.8.15更新