■ ニュー・シネマ・パラダイス 〜愛のテーマ

  「AVE MARIA」、「時 -forever for ever-」は、クラシックのアルバムということになっていますが、実際には、映画音楽などの、いわゆるクラシックとは異なるジャンルの曲も含まれています。
 「ニュー・シネマ・パラダイス」や「ベラ・ノッティ」がそれにあたりますが、これらの曲は、普通のクラシックとも、映画音楽とも異なる独特の雰囲気を醸し出しています。美奈子さんは、情感がこもった歌い方でしっとりと聴かせています。
ソプラノボイスには違いないと思いますが、技巧的に高音を聴かせるというより、普通の声域で、決して奇をてらったものではありません。何度も何度も聴いていたくなる独特の世界です。強烈な個性のある歌い方というのはではなく、自然な歌い方を追及しながら、情感を自然に高めていくとこうなるのでしょう。しかしその歌を聴いてみると、他の歌手で同じような感じの人を思いつきません。

 また、美奈子さんは、曲毎に歌い方を変えます。意識してやっているというより、感性で自然に出てくるのではないかと思いますが、特にこういう映画音楽での情感は、ミュージカルでの強く感情のこもった歌い方でも、迫力で聴かせる歌い方のでもなく、独特の世界です。

◆ AVE MARIAバージョン
 ストリングスとの調和がとても美しいです。これを、ドラマの主題歌かエンディングテーマにする人が出なかったのが不思議です。

◆ ミュージックフェア21(2003年8月22日放送)
テレビで歌ったのはこれだけだと思います。緊張のせいか、ちょっと、声を出しにくそうにしているようなところがあります。AVE MARIAバージョンと同様に、ストリングス主体のアレンジになっています。

◆ コンサートバージョン
 どれも素敵でしたが、ストリングス主体か、ピアノだけの伴奏が多かったです。いつのころからか、美奈子さんは、この歌を歌う時は必ず、椅子に座っていました。情感を出すためには、椅子に座る必要があるそうです。
 前期のミュージックフェアでも、座って歌っています。