ちょっと計算してみます(苦手な人、ごめんなさい)。前述の一番低いレの音は 、大体、アルトの音域の下限です。普通、女声の歌手でこれより低い音は、あまり使わないでしょう。この音は、146.8ヘルツ(1秒間に146.8回振動する音)で、7オクターブ上は、18,790ヘルツの音になります。これはすごい高音です。普通の人間は、15,000ヘルツぐらいまでしか聞こえません(笑)。イルカや犬なら聞こえるのでしょうか? 6オクターブとか7オクターブ出せるというのは、「私は相当高音が出せる」という意味と考えた方が良さそうです。誰かが、4オクターブ出るとかいう話をしたので、こちらは、4.5オクターブとかいっているのがエスカレートしてしまったものと思われます。
(2) 声域調査
本田美奈子.さんがこれまでに歌ってきた曲の中のごく一部について、声域を調べてみました。
・オペラ座の怪人
オペラ座の怪人は、映画化されたこともあり、一般の人でも良く知っているミュージカルです。このミュージカルのヒロイン「クリスティーヌ」役は、初演時、サラ・ブライトマンが演じ、彼女の広い声域に合わせて曲が作られました。作曲者は、当時、彼女の夫であったアンドリュー・ロイド・ウェーバーです。
ミュージカル中、タイトルと同じ「オペラ座の怪人」という曲のクリスティーヌのパートは、何と、最低音 Gで、最高音はHI Eです。このEの音は、クラシックのソプラノ歌手でも限界に近い音です。もっとも、実際の歌ではほとんど悲鳴を表しているような音なので、高音の女性シンガーなら結構出せるのでしょう。実際、日本の劇団四季を含めて、世界中でオペラ座の怪人は演じられています。
この曲、結局世に出なかった美奈子さんの新アルバムに収録さる可能性があったという話しを聴きました。是非、聴いてみたかったです。
美奈子さんは、テレビのミュージックフェア’92で、島田歌穂さんとのデュエットで少しだけこの歌を歌ったことがあります。このときは、ロンドンミュージカルのメドレーの中だったので出だしの部分だけで、最高音の部分はありませんでした。 言い忘れましたが、歌の最初の方は、低音部をクリスティーヌ役、高音部をラウル役が歌います。ミュージックフェアの放送では、クリスティーヌのパートを美奈子さん、ラウルのパートを島田歌穂さんが歌ってました。録画を引っ張り出して、改めて調べてみると、キーは、2度下げられてました。最低音は、Fで、美奈子さんの低音を聴くことができます。
・Lovein' you
ミニー・リパートンの原曲では、最高音 HI F#です。さすがにこの音は、ホイッスルボイスでないと出ないでしょう。ミニー・リパートンの声も声というよりピーという笛が鳴っているようにしか聞こえません。
心をこめて...の美奈子さんバージョンは、キーを2度下げて最高音 Eになっています。
・Golden Days
私の好きな曲です。何となく高音ぽいのですが、 最高音は F#です。