伊勢盛時(いせ・もりとき)

室町幕府の申次衆、のちに奉公衆。通称は新九郎。
出自は備中国伊勢氏の庶流で、備中国高越山城主・伊勢盛定の二男。
文明15年(1483)10月から19年(=長享元年:1487)4月までは第9代将軍・足利義尚の申次衆としての活動が知られ、明応元年(1492)頃には奉公衆となっている。
この盛時の事績には後北条氏の始祖・北条早雲のものと伝わる事績と符合する部分が多々あり、互いの空白となっている時期を補い合う経歴となっていることから、この盛時と早雲を同一人物とする説が提唱されており、現在ではこの説がもっとも有力視されている。