3月13日

 エグバートにチェスのようなゲームで何回も敗北し、ムキになってやっていたら無駄に時間が経っていた。
 未だにエグバートに10回に1回の割合でしか勝てない。
 ここに実際にチェスの台があるのならば、ひっくり返してしまいたい。

 試合に負けたことに怒っているわけではない。

 エグバートに負けたことに腹が立つのだ。

 このおっさん、この前目安箱に不幸の手紙らしき物入れてたし。

怒り心頭

 目安箱は王子殿下のみが見るモノだと知っての振る舞いか?

 ゴドウィンの悪口をよく言っているが、人の事いえないだろう。

 エグバートの事など忘れ、再び仲間集めに頑張ってみた。

 ゲーム雑誌に攻略が載ってしまうと、先の内容がわかってつまらなくなると思いつつも見てしまう。
 できるだけ必要以上のものを読まないようにしつつ、仲間にしたい人の情報だけ目を通すようにした。

 この苦労の結果、仲間もそこそこに集まったので少しだけ話を進めてみた。

 ゴドウィンの拠点である街を攻めるらしい。

 敵側の大将はアレニア。
 色々と素晴らしい女性に満ち溢れた王宮の中で、唯一好きになれなかった女性だ。

 よし、コレは心置きなく攻められる。

 兵の数は敵に劣っていたが、軍師のおかげで大勝利をおさめた。
 後は街中にある要塞に入って、アレニアを倒せばOKだ。

 ここでそろそろ夜も更けてきたのでセーブして終了しようかなと思った。

 しかし、セーブ場所がみつからない。

 しかも途中出現する敵がなかなかに強い。
 しかも逃亡不可だ。

 先に進めばセーブ場所があるかもしれないと思い、進んでみたが大将アレニアに遭遇してしまった。

 「セーブしてぇ」という想いとは裏腹にボス戦が始まってしまった。
 とりあえずフェミニストな師匠のみアレニアを攻撃させず、周りの兵士を倒させた。
 後の5人はアレニア袋叩きだ。

 勝った。

 しかし、アレニアが逃げた。

 強制的に仲間に入っていた黒いレックナートさん(ゼラセ)が「追うのです」と命令してきた。

 いや、追うよりもセーブさせて下さい。

 どこかでセーブ場所を見落としたのかもしれないと、元の場所に戻る間も敵が出現する。

 しかし、セーブ場所は街中では発見できなかった。

 要塞のどこかにあるのかもしれない。
 しかし、それを探していたらきっと更に時間が経つ。

 泣く泣くゲームの電源を消した。

 戦争からやり直しだ。
 またアレニアを倒すのか。

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