目明し編(5)

 引き続きTIPS確認中。

 文章の中で「悟史くん」と悟史が「君」付けされている点から考えると、これは詩音が書いたものでしょうな。

 …まだランララ言っているよ。



 悟史失踪の理由を考察する記述だ。

 1つ目に提示された理由は「事故等によるもの」。

 これは違うだろう。
 「ひぐらしのく頃に」だし。
 そんな死に方されては何の謎も残らない。

 2つ目は「自発的失踪」。

 彼の生活は精神的に非常に追い詰められたものだったらしい。
 これはやはり「祟殺し」編で圭一に*されたあのおっさん夫婦の待遇がひどかったという事だろうな。

 蒸発したいというグチも漏らしていたのか。
 それは初耳だ。
 どんな事があっても耐えていたと思っていた。

 それにしても、ランララがうるさいな。



 悟史が叔母を殺害して逃走したと警察は推測しているのか。

 実はワシもそう思っていますがね。

 「鬼隠し」編のTIPSに二重人格の説明をしているものがあった。
 そこから悟史は義父から虐待を受けており、それがきっかけで二重人格になったのではないか。
 そして、そのもう1人の悟史が凶行に及んだのかもと考えている。

 しかし、これは推測であり、しかも何の根拠もない。

 3つ目の失踪理由が鬼隠しか。

 うーむ、これは嫌だ。
 これが正解だと悟史死んでいるからな。
 殺人犯であっても構わないので、沙都子の前にもう1度現れてやってほしいのだ。



 これを書いた人は3つ目の理由を真実だと考えているみたいだ。

 しかし、ここで先程のフレデリカの詩が思い浮かぶ。

 なくした物を必死で探したけれど、実はそれはなくしていなかった。
 その「なくした物」を「悟史」だと考えると、やはり彼は生きていそうだ。

 書き主が記した言葉、「私の考察を整理するためのメモであると同時に、私の悔悟を書き記した物である」。

 悔悟…か。
 つまり、悟史くんに何々してあげればよかった、とかそういう事なのだろうか。

ずれる思惑

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